友情と恋情の狭間で
快楽の虜
「あ…アァ……ん…あ、あ、……フッ…」
「…んッ……そんなに締め付けたら動かせないだろう?」
ベッドに縛られうまく動けないことが余計に痺れ、俺の嚥下しきれずに首筋を垂れていく唾液を雅明さんが舐め取る。
掬い取られた唾液を雅明さんは俺の口の中へと戻すかのように深く口付けてきて、舌を絡まれながらの深いキスに俺は溺れた。
「…雅明、さん……もっと………」
「ん?なんだ」
「…あ、あ、あ、………んん………ひゃッ」
「ちゃんと言わないと…」
肉のぶつかり合う音と同時に響く卑猥な水音。
――ジュブ…ジュブ…
雅明さんがギリギリまで自身を引き抜き、そしてまた深く突き刺す。
激しく上下に動くたびに翻弄される。
ピストン運動を繰り返してくる雅明さんは、確かに深くまで突き進んでくるのに一番欲しい一点を避けるように、その周りを貪った。
「…やん……あ、……ん、あ、……はぁ…」
――違う。
俺が欲しいのは…もっと奥の………。
欲しい場所に快楽が襲ってこない。
そのもどかしさに、涙を流してしまう。
身体が自由に動かせない今、雅明さんがくれない限り俺は絶頂を迎えることが出来ずにいた。
「…お仕置きだと、言っただろう?」
俺の心を読むかのように、雅明さんは快楽を与えてくれない理由を言う。
「………あ、あ、あ、」
「ふ…。先走りが激しいな。もう知泉は前立腺を刺激しないかぎりイけないからな…」
「…や、…あ、ん、ひゃ…」
「イヤラシイ身体だな…知泉。どこに何が欲しいか言えたら、褒美をやるぞ」
妖美な笑みを浮かべる雅明さん。
俺の閉じることのない開いたままの口からは唾液と抑えることの出来ない喘ぎ声が部屋中に響き渡った。
欲しい快楽を与えられるのなら何でもする…。
たとえ…どんな恥ずかしい行為でも。
潤んだ瞳を雅明さんへと向ける。
「…俺の…一番感じる………ん、…あ、……奥の…前立腺………に…ンン……ひゃ、……雅明さん、の、……モノを、ください………あん、あぁ…」
「…クス。よく言えたな」
そう言うなり、雅明さんは俺の額に唇を重ね、弧を描くように口を緩める。
「ご褒美だ。…知泉、快楽に身を委ね、啼け」
――ズンッ!
と激しい音がしたかと思うと、欲しかった場所に刺激が訪れる。
「あぁ、あぁ…ひゃ、…あん、…もっと、…激しいの………ん、あん」
「溺れろ…」
「あぁぁぁ――――」
部屋中にパンパンと肉のぶつかり合う音が響き渡り、俺の甲高い悲鳴は俺の意識が途切れるまで響き渡った。
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