友情と恋情の狭間で 変化 知泉の変化に気づいていたのは多分俺だけ…。 態度も以前と変わりなく、お互いの交友関係を大切にしながら一緒にいる。 それでも…どこか熱い視線を感じるときがあった。 潤んだ瞳をしているときもあり、何かに苦悩しているときもあった。 それに気づいているにも関わらず、俺は気づいていないふりをした。 どこかで警報が鳴っている気がした。 それを口にしてはいけない。 口にすれば…何かが変わってしまう…。 そう…どこかで感じていたんだ。 その視線の意味を知るのは…中学1年の夏休みだった―――。 [*前へ][次へ#] [戻る] |