2
隣には、
にこっと笑う総悟くん。
私は小声で喋りかけた。
「ねぇ、なんで隣なの?」
「俺が知るわけないでさァ」
「…たしかに」
ずっと机に伏せて寝ているもんだから分からなかったけど、
君だったのね…
――私の隣の席。
隣の席っていったらアレだよね、青春の1ページ的な。
消しゴムが落ちて拾おうとしたら、隣の席の優しい男の子が手を伸ばして拾ってくれて「あ、ありがとう///」みたいなラブコメちっくな、アレのこと。
…できないじゃん。
なんたって相手が総悟くんだもん。
拾ったとしても絶対自分のモノにするに決まってるよ!
多分ジャイアン思考だもん。
でもまだ反対側の隣の席の子が良い子かもしれな……
土方氏キタァァァ!!
「よ、よろしくね」
「あぁ よろしく」
「名前なんだっけ?」
「十四郎」
「とうし…シロちゃんか!」
「漫画違いだ、バカ」
「ごめんごめん。肘肩くん」
「いやいやいやいや、漢字違うんですけどォォォ!」
「じゃあトッシー?」
「おまえっ…」
「そんなことで怒るなんて土方はガキですねィ」
言い合っている土方と美輝を見かねて沖田も口をはさんできた。
「沖田てめぇ…」
「やーいガキマヨ肘肩〜!俺の肘と肩も早く揉めよコノヤロー!ついでに死ね」
「…表出ろやァァ!」
「いや〜遠慮しまさァ」
私は激しく言い争う2人を無視して周りの子を探した。
あ、あれは――…!!
[*back][next#]
無料HPエムペ!