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34

柳から電話がきた。
起きて時計を見れば、またしても遅刻していた。


10分ぐらい経っただろうか。
教室に着いたが、誰もいない。


(…場所どこだったっけ…)

教科書を持ったのはいいが、肝心の教室がわからない。


確か上の方だったような気がするが。



俺は教室を出て手当たり次第階段を見つけは上り教室を探していたが、いつの間にか階段はなく目の前には鉄の扉があるのみ。



(これは…開くのか?)

ドアノブを回し、押してみると金属が擦れる音をたてながら扉は開いていく。



そこは屋上で、一人の生徒がこちらに気付いて振り向いた。

「っ?!…お前」


そしてあろうことか剣を取り出してこちらに向かってきた。


「…っ?!」


何がなんだかわからないまま、振り回してくる剣を交わしていく。


「お前、奴の仲間だろ!!くそっ!」


と言って振り回した剣を一回やめ、俺を睨み付ける。

すると額に青い痣が浮かび始めた。


「…劣性完全化か」


厄介なのがここにもいたか。


『フーッフーッ』

劣性完全化は外獣になる1歩手前の状態。

劣性完全化になれば言葉を失い、我を失い無差別に攻撃する厄介な生物だ。


「手荒くなるが…仕方ない」


戦闘体勢へと入り、相手の出方を伺う。


『ウアァオウゥッ』

「…っ」


肩を噛まれそうになるのを後ろに下がり、交わす。

『噛まれたら終わりよ』

森屋先生の言葉を思い出す。





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