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「何度も言うけど」



アルベルクが一瞬で消えて鞘が空振りする。どこに行ったのかわからず、探していると上から気配が感じる。



「君は僕に勝てないよ」


だが上から感じた気配は外獣であり、アルベルク俺の後ろに立っていた。


「っ!」


上から来た外獣が噛もうと口を開けるが、業火の如く燃え盛る炎が外獣を包み、灰へと変わった。


「外獣何か気にすんじゃねぇ!」

高良によって上からの気配は消えたので、全神経を後ろにいるアルベルクへと集中する。


「人型になった精霊か…邪魔だな」


アルベルクは噴水広場の前にいる8人を見たあと姿を消す。



(みんなは…俺が守る)


噴水広場へと走り、アルベルクが高良を狙おうと左手を突こうとする。

高良のスピードではアルベルクには着いていけない。


俺は高良の前へと移動して、アルベルクが突こうとした刃をなぎ払った。



「っ、千都…」


急に俺が現れて驚いているのか、高良は目を見開いたまま俺を見ている。




「アルベルク、相手は俺だろ」

「うるさい!黙れ!」


アルベルクの体は怒りで均衡が崩れたのだろう。紫の痣が増えていき、遂に顔の左半分を痣で覆われた。

そしてアルベルクの右手が左手同様紫の刃へと変化する。



「死ね!」



鞘を腰に挿して、もうひとつの刀を抜いてアルベルクの攻撃を受け止める。

次々と来る攻撃をひとつずつ丁寧に刀で受けて、隙があるか探る。



「どうしたんだよトリスタン!!僕を倒すんだろ?!なら倒してみろよ!」


「…」


隙がないくらい素早い攻撃で防戦一方の戦いである。なんとか切り出さないと…そう思っていると、何か弾けた音が聞こえた。



「くっ…蝙蝠ごときがぁ!」



ステラが撃った銃で怒りに狂ったアルベルクはステラの方へと向き、紫の球が造られそれをステラへと放つ。



(守りたいんだ)



速い球はすぐステラへと行き直撃し、大きな音と爆風を起こして爆発する。



「ステラッ!」


拓巳先輩の悲痛な声が聞こえる。俺は気絶したステラを抱えて、煙の中から出る。


「千都ちゃん!」


橘先生が爆風から守ってくれたのか、白いオーラが体の周りにまとっていた。


「柳、ステラを頼む」



近くにいた柳にぐったりしているステラを渡す。


「りょーかい


受け取った柳はいつもの調子で敬礼ポーズを取って、ステラを横にする。



そしてアルベルクの方を見て、怒りを見せる。







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