92
3階にある生徒会室では、今日行われた育成大会の反省に追われていた。
─Side 拓巳─
「あー…くそー終わらねえー」
パソコンのキーボードを叩く音だけが聞こえる。会話がなく、沈黙している生徒会室。
机に溜まっている書類をパソコンに移していく単純な作業。だが、だんだんと飽きてきて何度目だかわからないコーヒーを飲みか干す。
「千都、強かったなぁー」
育成大会の終わり間際に見せた千都と春海の戦い。
正直言って俺でも勝てるかわからないくらい強い春海。それを千都は…。
「咲元、連行してきた奴らを頼む」
「へーへー」
ったく、会長だからってコキ使いやがって。
パソコンから目を離し、生徒会室をあとにする。
劣性にさせた奴らは罰として追放してあげなくちゃね。
俺は一人で生徒会室をあとにした。
Back Next
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!