飴玉注意報
やっぱり雨の日
ザァーッ
午後の授業は憂鬱だった
四時間目位から、雨が降りだした所為で部活は休みだと、ジャッカルが昼休みに伝えに来た
五時間目にあるはずだった体育も保健へと変わった
「ちぇ、つまんねぇ」
コロコロとシャーペンを転がしながら、授業の眠気を覚まそうと努力してみたが、結局、うとうとしてしまった
キーンコーンカーンコーン
「あと一時間じゃね」
「そーだな」
暇なのは仁王も同じのようで、五時間目と六時間目の間の休み時間は、放課後に家に来ないか、なんて他愛もない話をした
「はぁ…キツ」
ため息しか出ない
カシャン
フ、と気を許した時
ブン太は、シャーペンを
床に落とした
「あ、」
拾う時に目に入った赤い傘
今日は雨
部活は無い
放課後に仁王の家
あの時と同じ状況!!
「そうだよぃ!」
キーンコーンカーンコーン
チャイムと同時にガタガタッと席を立ち、ブン太は仁王の制服をわし掴みにし、走って教室を出た
「行くぞ!仁王!」
こうなったブン太は止められない
ブン太は、あの街角の信号機に向かって一直線に走った
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