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SHORT
裏腹










「なんやねん…。」


君を傷つけたんは、俺の所為。

傷つけて傷つけて、

君を壊した。

君は泣いてたね、

“嫌だ”と。

叫びに近い悲鳴と化した君の声が、俺の理性を崩したんや。

頭では止めろて信号が点滅しとったんや、

せやけど俺自身は治まってはくれへんくて。

君に伝えるべきやろうか?

この溢れる気持ちを。


「あかん…、忘れられへん。」


君が俺から離れていくんを、ただ呆然と見送った。

傍に居て欲しいんや。

傍で笑って欲しいんや。

この気持ちをどうすればいい?


「抱いて、抱いて、壊したい。」


君への思いが今にも溢れだしそうなんだ。

お願いだから教えて。

あかんやん。

そんなん俺、

我慢なんかしらへんもん。

力なく抵抗する君を、今日もまた壁ぎわへと。

そして深く深く、繋がりあう。

泣き叫んだってやめない。

やめてやれないから。


「……っは、綾、好きやで、」


快感に任せて君を愛す。







2010/011/29


あきゅろす。
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