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SHORT
パーティーに不参加




「寒っ…」


吐く息が白い。

今日はクリスマス。

部活のメンバーは遠山の家でパーティーするらしいけど、俺は行かへん。

別に俺が行かへんくても、ユウジ先輩等もデートやって言うとったし。

俺かてクリスマスくらいデートしたい。


『財前くん!』


こちらに向って走ってきた女は俺の彼女。


「そない走ったら危ないで。」

『ええの、財前君と逢えただけで。』

「ふーん。」


この天然さが、また可愛えっちゅー話なんやけど、最近は心配や。


『今日な、情報処理部の部長に逢ってんけどな、』

「は!?」

『あ、ちゃうで?別に二人で逢うたんとちゃうくて、部活帰りにチラッと。』


まさか、チラッとな訳あるかい!

情報処理部の部長は俺の敵や。

俺のブログ荒らそうとか考えとるらしい。

その上、綾を狙う厄介なやっちゃ。

クソ…、絶対許さへん!

どうせ今日も、綾が家に帰るの狙ってたに違いないわ!

アイツと綾が話したと考えただけで虫酸が走るわ!


「あー、お前心配やわ…。」


がしゃがしゃと財前は髪を掻き乱し、溜め息を吐いた。


『大丈夫っ!ウチが好きなんは財前君だけやで?』

「ホンマか?」

『ホンマや!』

「なら、ええ。」


顔を真っ赤にした綾の頬に、財前は軽く笑いながらキスを落とした。








パーティーに不参加
(君からの言葉が何よりの楽しみ。)


2009/12/24
クリスマス記念夢


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