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SHORT
いい子じゃないと贈り物はナシ(丸井ブン太)




「なぁなぁ〜!」

『絶対、嫌。』

「なんでだよ〜!」


只今彼氏のブン太と討論中。

議題は今日ケーキを買うか買わないか。


『だって去年だって、ブン太が全部食べたじゃない。お金の無駄よ。』

「残してないんだからいいだろぃ?」


ぷーっと顔を膨らませてブン太は駄々をこねた。


『だからっ!私が損してるじゃない!』

「あ、そっか。」

『……あきれた。』


ブン太はパチンとガムを割り、またクチャクチャと噛みだした。


「んだよー。つまんねぇよー。」


機嫌が悪いのかソファーの上でじたばたし始めた。


『………。』


こうなったブン太は止められない。たまには私の気持ちを味わえばいいのよ!

と余裕で無視して居たが、ブン太がいきなり暴れるのをやめて、こちらを向いた。


「……別れる。」

『!?それは嫌!』


ガバッとブン太の足にしがみ付く綾。


「やりーっ!」

『あっ…、もう!』


ブン太がぎゅっと綾を抱き締めながら笑ったので綾は、騙されたと頭を抱えた。


「騙されやすいなー、お前。」

『ブン太に似たのよ。』

「はぁ?ま、いっか。ほら、行くぞ。」

『うん、』


街はクリスマスムード一色。


「俺、ショートケーキな。」


お菓子の事になると少し強引な貴方。

だけど、


『はいはい。』


別に嫌いじゃない。

むしろ、好き。






いい子じゃないと贈り物はナシ
(今日だけは許してあげる。)


2009/12/24
クリスマス記念夢


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