SHORT
trick only
「そんなに嫌か。」
『ぜっっったいに嫌!』
「困ったのぅ…。」
只今、仁王の家でヤるかヤらないかで討論中。
『なんでシたいのよ。』
「一人暮らしじゃけぇ、思う存分声出してもいいんよ?」
『質問の答えになってませんから。』
今日はハロウィンという事もあり、みんなでお菓子パーティー中だったのだ。
………気付きましたか?
“みんなで”パーティー中だったんです!
立海のテニス部レギュラー陣とマネージャーの私で。
でもあの大魔王様が…。
「仁王達のお邪魔になるから、俺達は退散しようか。」
『え゛。』
「そうっスね!先輩!お邪魔しました〜!」
『なっ!あ!ちょっ、待って…。』
嵐のように全員帰っていった。
残された仁王は、ニヤニヤしながらこっちを見ている。
「美味しそうじゃのう?」
『い、いやぁぁぁ!』
というわけで、こんな状態に陥ってます。
股の間に入られる事だけはやめて欲しいので、必死に足を閉じてます。私。
「そんなに緊張せんでよか。俺は優しくするぜよ?」
『……』
格好良い、なんて。
とてもじゃないけれど言えません。
恥ずかしくて。
「トリックオアトリート?」
答えなんか決まってるのに。
『………トリック。』
貴方の銀髪が頬を擦った。
trick onry
(今夜だけは許してね?)
2009/10/31
ハロウィン記念
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