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SHORT
悪戯しかあげないよ?








『ゆ、侑士!』



「黙れ。」



俺の頭の中で止めておけっちゅうサインがめっちゃ出てる。


逃げる綾を追い掛ける。


なぁ、なんで逃げるん?


淋しいやんか。


今日はハロウィンやし、ぎょうさんお菓子持って来てんで?


綾、お菓子好きやろ?



『侑士!お願いだからっ!ごめんなさい!』


「嫌や。許さへん。」


俺は何に対して怒ってんねやろ。


とうとう俺の頭ん中までもおかしゅうなってもうたわ。



『景吾とは、そんなんじゃないんだってば!っ痛!んぅっ!』


跡部?跡部が何かしたんやろか。

わからへんけど、体が跡部に反応して、俺は無意識に綾の髪を引っ張り、後頭部を支え、深いキスをした。



「…っはぁ。」


『ゆ、し…。』



「なんでや、なんで…。」


あ、せや…。

コイツ跡部の事、好きになったんや。

せやから俺、泣いてんねや。



『ごめんなさい…。侑士。』


「…っ。」


俺は、もう一度キスをした。

甘くて、とろけるような。



「……ずっと愛してんで。」




今日はハロウィン。

とっておきの悪戯“愛してる”を君に。











悪戯しかあげないよ?
(優しい君には残酷な言葉)


2009/10/31
ハロウィン記念


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