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SHORT
大きな手、大きな心
※近親相姦




















『お兄ちゃん!』





大好きなお兄ちゃん。



身体が弱い私に、何不自由なく、何でも与えてくれる





「今日は具合い大丈夫なのか?」






『うんっ』





いつも、くしゃっと頭を撫でてくれる


大きな手が好き




「フッ、お前、可愛いなぁ」






『なっ///』





お兄ちゃんは、本気で可愛がってくれる。


優しくて自慢なの



そんなお兄ちゃんに恋心が芽生えたのは、いつだったかな?


いつでも一緒に居るから


いつからっていうのが無いんだ


でも、お兄ちゃんを好きな気持ちは変わらない





「じゃあ俺は行ってくるから」





『…うん!』




お兄ちゃんが左手を、私の頭から離した



少し感じた冷たい金属の感触





「じゃあ明日の朝には帰るから」





『いってらっしゃい!彼女さんによろしくね?』






「ああ」






お兄ちゃんの左手が大嫌い



どうしてよ




お兄ちゃんは私だけのものだったのに



いつの間にか、お兄ちゃんの左手の薬指には、誰かによって縛られた証のリングがあった





もう何年も付き合っているらしい



私は、何年もそのリングを見ては、涙を浮かべた






『ふっ…ぅえ』





神様


何がいけないのですか?


私から身体だけでなく


お兄ちゃんも奪ってしまうの?


景吾お兄ちゃんと血が繋がっているから、愛してはいけないの?


わからない


わからないのよ


誰か私に普通の“愛”を教えて…







大きな手、大きな心
(愛に範囲なんて無いでしょう?)






2009/10/04
誕生日記念夢


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