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最初に話しかけたのは、英輔だった。
俺が驚いたのは、イディオットのメンバーが普通にウロウロしていること。
彼らは時折サインや握手を求められたりして、それに丁寧に応じていた。
―まぁ、アイドルとかじゃあるまいしこんなもんか。
それで俺たちはカウンターで酒を飲みながらメンバーらと談笑で盛り上がっていたのだ。
『もう箱閉まるし、僕らの部屋で飲もうよ』
ヴォーカルの諏訪さんがそう言って、ノリで付いて行った。
そして現在。
ホテルの部屋に居るのは、何故か俺と諏訪さんの二人だけ…である。
―てっきり、皆で飲みなおすんだと思ったんだけど…
「なんで先帰ったの…英輔」
「えいすけって誰」
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