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部屋の中に携帯の着信音が鳴り響き出した。
俺は我に返って叫ぶ。

「は、離して!
くださいっ」

そして次の瞬間には、諏訪さんはもうさっきみたいな顔はしていなかった。
素直に俺から離れると、その場にそぐわない軽快なメロディを流し続ける携帯の元へと向かう。

―帰ら、なきゃ…

今にも部屋を出て行かんとする俺の背中を再び諏訪さんの言葉が追ってくる。

「番号教えてよ」

「…っ」

早くその場を離れたかった俺はポケットの中でクシャクシャに丸まっていたチケットを取り出し、それに自分の番号を殴り書いて机に置くと、逃げるようにして部屋から出た。

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あきゅろす。
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