最果ての剣 ★ 「あ…の。」 奏「コイツ倒してからでも良い?それとも、何か急用か?早く帰んなきゃなんないとか。」 ぽそぽそと喋った少年に、奏は振り返らずに返答した。 仲良く会話して、その隙に反撃されたらたまんないからな。 「…あ、後で良いです…。」 奏「じゃあ、ちょっと待ってて。」 剣を攻撃を防ぐように構えて、そのまま魔物との間合いを一気に詰めた。 高い瞬発力と足の力で凄まじいスピードになる。 ─ドッ…ガァンッ─ 奏「あ―‥、迷宮の壁壊しちゃったよ。良いのかな?」 魔物は俺の剣が当たった瞬間、鈍い音と共に後ろへ吹っ飛んだ。壁に着地…ちゃく、ちゃく〜‥ ん〜、 着壁? それで、吹っ飛んだ魔物は迷宮の壁をぶっ壊した。 奏「さて、どうしたら倒せるんだか。」 見覚えがなく、力量も計れない魔物をどう攻略するのか、頭を悩ませる。 アイツ臭いから剣使いたくないんだよな〜。神影を使わずに倒す方法は…まあ、あるんだけど。 ほら、魔法っていうさ。 だって俺、魔法剣士だし。 けどな、だるいんだよな。詠唱するなら口開けなきゃなんねぇじゃん。、ここ臭いから嫌なんだよ。かといって詠唱無しでも発動できる術は、たぶん効かない。 なんか、代わりの武器があれば良いんだけど。 いつの間にか起き上がったらしい魔物を見る。 あの爪…は臭そうだから却下だな。じゃあアイツのは何も使えねえのか。 奏「ん?」 魔物の足に何かが突き刺さっていた。柄があるのを見る限り剣かサーベルだろう。 あの少年の武器か? 助けてあげたし、そのお礼ってことで使っちゃっても良いだろうか。たぶん臭くなると思うけど…。 そしたらあいつに武器造ってやるかな。 自問自答をし、て勝手に自己解決をしていた。 _ [*前へ][次へ#] [戻る] |