最果ての剣
★
新が任務に行ってから一週間程経った今日だが、俺はいつもと変わらず庭園に居た。
だが、
変わらない日常の中で、変わったモノを見つけた。
奏「…………。」
先ほど見てから、ずっと目で捉えて離さずにいた。
ベンチに座っている俺の視線の先には、5m程先でうろうろとさ迷う…何あれ、
アフロ?
…違うな、アフロじゃない。何て表現したら良いんだろ。
アフロって間違える位ボッサボサの髪で、有り得ねえくらいダサイ眼鏡かけてて、あれは…、
そうだ。
奏「…オタク。」
って言うんだっけ?俺見たことねえけど。そんなやつがいた的な話しを、前に誰かから聞いた気がする。
フラフラと歩くオタクルックの人物を更に観察する。この庭園は結構広く、覚束ない足取りの少年はようやく真ん中辺りまで歩いてきていた。
あいつ前見えてんのか?前髪長すぎだろ。あ〜あ〜言ってるそばから転びそうになってるし。
「わわっ!!」
突然、オタクの身体が宙を舞った。
-ズサッ-
奏「…………。」
あ――‥と奏の口が開く。
で、思った瞬間に転んでるし。
てか足元に何も無かったよな?なんで転んだんだ?
起こることがないはずの砂煙を巻き起こし、砂まみれになって倒れているオタク。
可哀想だから助けてやるか。
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