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みらーぱにっく




「な…なんでしょうか……?」

逃げ出したい衝動を抑え、自分より十数センチ上にある久遠さんの顔を見上げる。


「お前、雨宮だよな?」


何で俺の名前を……。


天下の久遠サマに目をつけられるような事をした覚えはない。
それどころか、授業をサボったことすらないんだ。

そんな俺がどうして……??

こないだクラスのやつが仕掛けたバナナの皮ですっ転んだのが噂になったとか!?

そんで“バナナの皮で転ぶようなバカの面拝みに行こうぜ”的なノリで来た、みたいな?

この際バカでも何でもいいからそうであってほしい!

ボコボコにされるよりは馬鹿にされて笑われた方がマシだ。

好きなだけ笑っていいから、サンドバッグだけは勘弁していただきたい!


そんな考えを巡らせていると、先程よりも数段低い声で「どうなんだ?」と聞かれた。

“雨宮なんて知りません!”
なんて言えたらどんなに楽か。
でも俺の嘘は面白いくらいバレやすいので、そんなこと言えるわけがない。

結局俺には、素直に答えるっていう選択肢しか残ってないんだ。

「そう、ですけど……」




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あきゅろす。
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