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舞い狂う桜に何を願う?

 






「いやーでもまさかだよな、俺とゆーちゃんはまだしも、崇まで落ちるなんて。」



駅までの、周りは田んぼだらけで何にもない砂利道を歩きながら言う遼司の言葉にうんうんと頷く。


「たっくんは中学の時、いっつも首席だったもんね。」


崇は、両親が有名大学出身なんだと偉そうにしていたクラスメートを抜いて、常にテストの順位は1位だった。

希望していた公立も、担任から絶対受かるというお墨付きをもらっていたのに、こうして俺と遼司レベルのアホな私立に通うことになった事には本当にびっくりだ。




「……。」



崇は何も答えない。

もしかして怒ったのかも、と慌てて無表情で真っ直ぐ前を見て歩く崇のブレザーの裾を引っ張る。



「ごめんっ。…嫌だよな、落ちたこと言われるの」


もう言わないから、と言う前に崇の手が俺の頭の上にぽす、と乗った。

きょとんと目を丸くして見上げると、崇は少し口端を吊り上げて微笑している。



「別に怒ってないから、そんな顔するな。…それに、わざと落ちたんだし」

さらりと言った最後の言葉に遼司と二人でええっ、と声を上げると、崇は楽しそうに笑った。



……崇この笑い方をする時は、必ず相手をからかっている。



 

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あきゅろす。
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