純愛小説
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友人たちは、座命館に知り合いがいる子に探りをいれてみようよと盛り上がる。
尾引さんは有名な人。
とてもモテるし、みんな探しちゃうのはわかる。
先輩いつも張り切っていて、みんなを引っ張ってく。プライドが高いぶん信頼もあって……
いつでも来ていいよとか言ってた。らしい。
「どうしよう」
私は、それらに、上の空だ。
優君がどこ志望なのかは知らない。たぶんどこかの文系か、美大じゃないかと風の噂が流れてるが迷ってるみたいだ。
私も迷っていた。
「あ、くうちゃんはどこに行くのかな?」
Bが無邪気に話している。
「ウワサだと、未来川短大らしいよ。福祉系」
「あー、それドラっちもだよ」
「マジかー。私は前から言ってる谷大」
みんなが盛りあがってるなか、私はぼんやりと、ソファの生地を撫でた。貴方は、ソファになりたいとか、ここに置かれたいとかあった?
ソファは答えない。
私、どこに行きたいんだろう……
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