19000hit(清明sama)
「スモーカー准将!」
「あァ?何だ」
「えっ、あ、すみませんお邪魔でしたか!」
別に良いけどよ、とがしがし頭を掻きながらスモーカーがドアの前で海兵と話している。
ベッドの上で寝転がりながらそれを見ていたら、オレに接している時の彼とのギャップに可笑しくなった。
「‥‥何笑ってやがる」
「わりーわりー‥‥ダメだ、っははは!だってお前、上司っぽい」
「一応上司なんだがな」
溜息を吐きながらオレの横に腰を降ろしたスモーカーがズボンのポケットから煙草を取り出した。
さりげなく火をつけてやれば礼を言われる訳でもないけど、それが何となく気持ちいい。
「で?その上司っぽいオレのとこにいつまでいるつもりだ」
「それは未定だなー」
「‥‥てめェ」
「だってよ、疲れんだあの船」
な、いーだろ?
笑いながら首を傾げれば、スモーカーが絶対に嫌だと言わないのをオレは知ってる。
「本当、お前らには調子を狂わされる」
ふうっと煙を吐き出しながらスモーカーが呟いた。その台詞に思わず固まったオレの頭を、あのデカイ手が撫でる。
「‥‥ルフィの話はすんなって言ってんだろー」
「悪いな、忘れてた」
「煙草吸うとアルツハイマーなるのか?」
嫌味ったらしく言いながら、スモーカーが咥えている煙草を指で引き抜く。そのまま自分の口に持って行けば、じんわりと苦味が広がった。
「‥‥まずい‥」
「煙草も吸えねェなんて、まだまだガキじゃねえか」
「うっさい若いって言え。それよりさ、口直ししてくれよ」
即行で吸うのを止めた煙草は炎で燃やしてしまい、紅い華の散る首元に腕を絡めて引き寄せる。
苦味を互いの舌で共有し、酸素が足りなくなるまで貪られる感覚に酔いしれる。
首から背中に腕を回し直して、体ごと自分に向かせる。そうするとごつごつしたスモーカーの腕に抱き締められ、何も纏っていない上半身が密着する。
この胸の高鳴りまで伝染ってしまえば良いのに。
「‥‥今日、非番なのか?」
「いや、勤務中だ」
「とんだサボり上司だな」
そう言えばニヤリと笑って、じゃあもう行くかな、なんて意地悪が耳元に降ってくる。
オレだって負けていない。そんな気もないくせに、と耳朶を甘く噛んでやった。
「捕まったふりしてここに居ようかな」
「大人しくこの部屋に居たら良いだろう」
「見付かったらどーすんの」
「何とかなるさ」
海軍とか海賊とか、そんなこと考えないで抱き合ってるこの時間が1番好き。
大好きな海で大好きなスモーカーに出会えたから、きっとオレはかなりの幸せ者。
「たしぎ少尉!」
「どうしたんですか?」
「あの、スモーカー准将に電話なんですが‥‥」
明らかに困っている海兵に、すっかり慣れている様子のたしぎが微笑む。
「それなら、代わりに私が出ておきます」
「‥いや、でも‥‥」
「仕方ないですよ、准将は今来客中ですし」
上官室の扉を見ながら、2人の部下は頷いた。
+−+−+−
スモエーです‥‥が。はい。
どうやってもギャグにならなかった!本当にごめんなさい!
返品交換も可能です!(土下座)
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