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相互(久雅sama)




















「最期に、貴方に会えて良かった」







そう言って君が笑うから、私は君に勝てなかった。






















その日自分は酷く苛ついていた。
別に上司からの命令が気に入らな
かった訳ではない。それは仕方の
無いことだった。‥‥いや、そう
言いながらも本当は心底嫌がって
いたのかもしれない。



何にせよ、ツカツカという足音は明らかな苛立ちを周りに示していたし、それは理由を知らない下っ端達を慌てさせていた。


















「出来るだろう?お前なら」

止めろ。

「この件の責任は全てお前に任せてあった筈だろう」

わかってる、そんなこと。

「なあ、クザン」



黙れ‥‥!!



















気づけば目の前に扉が。どうやら目的地に着いたようだ。


そっとドアノブを回して中を覗くと、そこには椅子に縛り付けられた男が。





手首には海桜石であろう、手錠。
長い髪を力無く揺らし上げたその
顔には、痛々しい程の痣や傷が。








「久しぶり」
「大、将‥‥?」



掠れるような声が自分を呼ぶと、
何とも言えない感情が込み上げて
くる。その感情のままに彼の頬を
触ると、ふ、と微笑んだ。




そして真っ直ぐこちらを見て、




















「殺すんですね‥‥俺を」





その笑みからは想像もつかない残
酷な台詞に、一瞬呼吸をするのも
忘れた。


まるで触れた掌から感じ取ったか
のように、彼は全て見抜いたのだから。








「何でそんな事、言うの?」





自分では抑えられない声の震え。
そんな事構わず、必死に笑顔を作ろうと。


しかし溢れるのは悔しさであり、零れたのはたった一粒の涙であった。

















「最期に会えたのが、貴方で良かった」







そう言って君が笑うから、私は君に勝てなかった。


























「アイツ等、上手く逃げれた様じゃの」
「あぁ、そうみたいだな」
「ちゃぱぱー大将が罪人と逃亡なんて大問題だちゃぱー」
「セクハラね」
「さてと、上がバタついてる内に俺達も逃げるぞ」








たった1度の敗北等ではくじけない。


彼等はまだまだ勝ち続けるのだから。





その名は―――




















"CP9"








(コメント)
話がよく見えなくてすみません;

久雅samaお受け取り下さい(>_<)

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