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短編置き場?
転生オリキャラの場合
どうも、みなさん、はじめまして。
私が気づいたら真っ白い空間にいて目の前で正座している女性に硬直しているものです。
 かなり真剣な顔でこちらを見ているのがすぐにわかるんですけど。
なんかいきなり頭を下げて来たんですが、なぜでしょうか。

「ごめんなさい」

はえ? どういうことでしょうか?

私がそう思っていると女性は顔をあげてこちらをみた。
 そして立ち上がると畳をどこからともなくだして、こちらに手招きしてきたのだ。
不思議に思いつつも、女性に付き従いそばにくると畳の上に座らされた。
そこには日本でよくある茶道の抹茶と和菓子が添えられている。
それと女性を交互に見て困惑していると笑顔で勧められた。
 おずおずとお茶を持ち上げて口に含むとどことなく落ち着いてきた気がした。
女性は私を見て安堵した様子でこちらを見つめてから口を開いた。

「はじめまして、私はカミサエルというの。さきほどにも言ったけど、ごめんなさいね。 
あなたは自分がここにいる理由もよくはわからないだろうけど、謝罪させてもらうわ」
「あの、それってどういう意味の謝罪で」

そう言ってから声がでていることに気づいて喉を抑える。
 そして次に気づいたら自分の姿が見下ろせることにも気づいた。

「声が最初はでなかったでしょ? それはあなたが生きてなかったからなの。
 今、声が出せるのはそのお茶のおかげなのよ」

と、私を見つめて説明をしてくれる。
そして、彼女も口つけてから息をついてから口を開いた。

「しん、で」
「ええ、そうよ。 とはいっても、私の部下がミスしたせいなんだけどさ」

青ざめる私を見て悲しそうな表情を見せてから、うしろを指差すと十字架に貼り付けのうえに槍で左右にさされた男性がいた。
 それを見た時、一瞬のことがブラックアウトした。
そう、私は普通に学校帰りをしていた時に信号待ちしていたら後ろから何者かに刺されたのだ。
一瞬、なにが起きたのかわからないで腹から出たナイフに呆然としながら、口からこぽりと、血をはいて……倒れた。
 その時に腹からナイフを抜かれて薄れゆく意識の中で真後ろにいる人を見るとニヤケタ顔をする男性が立っていたのだ。
その時に見えた男性と今、貼り付けにされている神の容姿がぴたりと一致する。
 私の中の憎悪がふつふつと湧き上がり、ゆらりと立ち上がる。

「あんたの……せいでっ」

怒りが憎悪が私の中で止まらない止めることができないくらい荒れ狂っている。
 そのままゆっくりと男性に近寄ろうとしたが、うしろから抱きつかれて止められてしまう。

「そのまま怒りに身を任せてはやつの思い通りになるわ。 今一度落ち着いて……」

囁かれる声は不思議と激情を抑えるかのような心地があった。
 私が動きを止めると、すっと彼女は身を離して、こちらを見た。

「すみ、ま、せん」
「いいのよ、怨霊になりかけない魂なんてそうそういるもんじゃないからね。
 それにそれを導くのも私達、神の仕事だもの。 今回、あなたは神により、殺されてしまった。
だから、私があなたを別の世界へと転生させる許可をもらったわ」

謝罪すると優しく頭を頬を撫でられて微笑んでから話す女性……いや、神か。
彼女のような神も存在するのかという気持ちと彼女も殺した神と同じではという疑心暗鬼が沸き起こる。
だが、次の言葉に目を見開いてから口をひらく。

「元の世界には、無理、なんですか」
「残念だけど無理ね。 あなたは無理やり幽体をはぎとられたようなものだから。
 世界からも肉体からも切り離されてしまったわ」

希望があるんじゃないかという感じで問いかけると彼女は首を横に振り、否定する。
 それを聞いて愕然とした私。

「うぅ……っ」
「神による失策で、あなたの運命を生を無くしてしまったこと、深くお詫びするわ。
 だからこそ、あなたには異世界で生きていてほしいの。
あなたの器もかなり高いから良い人生を送れると思うしね、それにそれをできるだけのフォローも特典もするつもり」

女性は泣いてる私を抱き寄せてそう言ってくれた。
 目からあふれる涙はなかなか止まらないが彼女の優しさが安堵感をくれる。

「わかり、ました。 特典もあるの、なら」
「そう、転生するんならどこがいいかしら。 マンガのようなところがいい?
それともよくあるファンタジーのがいいかしら」

と、言うと微笑みながら尋ねてくる彼女。

「あ、あの……魔法とかが使えてそれで獣人とか翼人さんとかがいる世界がいいです」
「王道といえば、王道ね。 わかったわ、ほかには?」

おずおずと私はカミサエルさんを見つめながら言うと、うんうんと頷いてから話を促される。

「チートでなくていいですから、長生きできる家族とそれと兄妹がほしいです。
後は、美肌がほしいですっ!」
「それだけでいいの?」

私がそう告げるとカミサエルさんが目を丸くしているのが見えた。
 あまりにも予想外だったからだろうか。
笑顔で頷く私にくすりと笑うと近寄ってきて、額にキスされた。

「???」
「おまじないよ。 ああ、そうそう! あいつだけど、神から降ろしておくから安心してね?
それじゃあ、次に目が覚めたら異世界だからね」

不思議そうにしていると彼女は笑顔でそれだけを言った瞬間に突然、足元の床が開いて落ちていく私。
悲鳴をあげる暇もなかったです、はい。

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あきゅろす。
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