[通常モード] [URL送信]

新・バカ達とちみっこ達と赤姫
番外篇 写真撮影!
「……ごめんね、カズくん」
「……ごめんね、ヒデくん」

しょんぼり落ち込むつぐみとひばり。
秀久と和明はあまりの落ち込みように苦笑を浮かべていた。

「二人とも可愛い〜♪」
「おいこら、瑠美!」

そんな二人をカメラで収める瑠美を止めようとする直貴。

「まさか身長制限ではじかれるとはな……」
「高校生だといっても信じてもらえないもんね」

そしてお互いにひばりとつぐみの落ち込みようをみて頭を撫でている。
最初は身をよじっていたが、嬉しそうに目を細めているようだ。

「あれ、シュウ達もデート?」
「まさか、ここで出会うとはな」

聞きなれた声に振り向くとそこには明久と結華の姿があった。
手にはなにかの写真があったので覗き込むと、結華を姫だきした明久の写真が。

「あいかわらずラブラブなやつだな」
「まったくだな、コーヒーがほしくなるよ」

呆れる和明と秀久は溜息をもらす。

「そうかな? 僕らは龍と芹香さんに比べれば普通だと思うんだけど」
「そう思っているのはあきくらいだよ」

明久の言葉に結華も呆れていた。

〜〜〜〜☆〜〜〜
その頃別の方では龍星と芹香はグランドパークにあるパーティー会場のようなところに来ていた。
そこで龍星はタキシードに芹香はウェディングドレスに着替えさせられている。

「もう暫くお待ちくださいね」
「ああ、はい。ありがとうございますといいたいが、夜瀬も深紅もなにやってるんだよ」

話しかけるスタッフが誰なのか理解している為に呆れた様子の龍星。
深紅と澪次はそのままスルーしているようで笑顔を見せるだけ。
純白のタキシードを着た龍星の姿が鏡に映る。
その後、隣のスタジオに連れていかれた。

「それではここでお待ち下さい」

そう言われて龍星はここで待つことにした。
今朝、いきなり美桜からの手紙がきて、それを受け取ると仲身はチケットだったからだ。

「あれ、龍星さん?」
「ん?晃希、お前もか」

同じような姿の晃希に龍星は目を見開いて驚いていた。

「……♪(りゅうくん♪)」
「晃希さん♪」

そこで後ろから声が聞こえてきたので二人は振り向いた。
そこにいたのは……。

「……に、似合いますの?」
「……(ど、どうかな?)」

純白のドレスを着た白姫と芹香。
顔を赤らめて感想を聞いてくる二人に息を飲む龍星と晃希。

「・・・・・・・・・・・ぜ、全然変じゃないですよ、むしろ似合ってます!」
「お、おう……よくにあってるぜ、芹」

完全に見とれている龍星と晃希だった。

「本当ですの!?嬉しいですわ///」
「……(うにゃあ、恥ずかしいよ///)」

嬉しそうに笑う芹香と白姫。

「それでは、とるわよ。二人とももっと近づいて!」

写真を撮るのはエセ外国人のようで、美波が笑顔で話しかける。
龍星と晃希は少しくっつくのだが、大胆に密着してくるのだった。

「では撮りマース。はい、チーズ。・・・・・OKでース。
 次は・・・・・新郎さん、新婦さんをお姫様抱っこしてクダサーイ」


と、突拍子もないことを告げる。
まあ、そう慌てる様子もない晃希と龍星は姫だきする。
少々照れくさそうにしているのはきっと二人が可愛いからだろう。


「でハ撮りマース。はい、チーズ・・・・・・・OKでース。
 印刷をしてくるのでその間に着替えて置いてください」

それだけ言って外国人はどこかに行ってしまう。
あれは流石に写真館に飾らないと思いたい晃希と龍星。
さすがに恥ずかしいという思いもあるからだろう。

「わかりました、じゃあ、着替えましょうか?しろ」
「はいですの///」

晃希が手を差し出すと笑顔で白姫は頷いて手をとる。

「俺らもいくか、芹」
「……(う、うん///)」

龍星も芹香の手を引いて歩き出す。
あの後、あの外国人に印刷した写真を見せてもらった。
あれはとても他人には見せられないということが二人には理解できたそうな。
ちなみに今回撮った写真は全部、1枚ずつ手渡された。

「早く行きましょうか」
「そ、そうですわね」

今、晃希と白姫の顔は真っ赤だろう。
それは龍星と芹香も同じようで照れているようだ。

「あれ、お兄ちゃんに芹ちゃんにしろちゃんに狩谷くん?」
「どうして4人がここに?」

手を恋人つなぎした秀久とつぐみは瑞希と奏に案内されていた。

「そっかそっか、やっと覚悟きめたんだな♪俺は嬉しいぞ、秀久!」
「……(うんうん、お姉さんも鼻が高いよ!)」

ばしばしと秀久の背中を叩く龍星はとても嬉しそうで、それは芹香もおなじだった。
そんな会話した後、龍星達は深紅と澪次に案内されて違う方へと向かった。

〜〜〜☆〜〜〜〜
暫くして、写真を撮り終えたつぐみと秀久はアトラクションの乗ってるパンフレットを眺めていた。

「ヒデくん、ミラーハウスに行こうよ」
「そうだな、それなら、問題ないしな」

つぐみの言葉に秀久は頷いてミラーハウスのある場所へと向かった。
そこでなにやら争う声が聞こえてきた。

『今このアトラクションに乗れないってのはどういうことだ!
 俺達オキャクサマだぞ、なめてんのかコルァ!』

『きゃーっ。リョータ、かっこいーっ!』

『で、ですから本日はプレオープンなので乗れる時間が決まっているんです!』

スタッフの人はかなり大変そうに見える。


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!