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新・バカ達とちみっこ達と赤姫
第7問 Eクラス戦 『前編』
問題
以下の問いに答えなさい
『goodおよびbadの比較級と最上級をそれぞれ書きなさい』

姫路瑞希の答え
『good ‐ better ‐ best
bad ー worse ー worst』

井鷹当夜の答え
『good ー better ー best
bad ー worse ー worst』

教師のコメント
その通りです。


吉井明久の答え
『good ー gooder ー goodest』

教師のコメント
まともな間違え方で先生驚いています。Goodやbadの比較級と最上級は語尾に-erや-estを付けるだけではダメです。覚えておきましょう


土屋康太の答え
『bad ー butter ー bust』

教師のコメント
『悪い』『乳製品』『おっぱい』



「戦闘の立会には長谷川先生を使う。ちょうど五時限目でEクラスに向かうところを確保する」
「長谷川先生というと、科目は数学か」

翌朝の教室内で雄二の説明に龍星がつぶやく。
つぐみを背中にひっつけたままだが。

「数学ならウチと綾香が得意よ」
「お?美波とのタッグか、それは面白そうだな☆
けど、あたしは途中退席してるからな〜」

自慢げに立ち上がる美波を見上げて笑う綾香。

「その島田と夏目の得意な数学を主力にして戦うんだが、夏目には補充してもらわないとな」
「う〜、そっか。・・・姫路さん、西崎さん、雨宮さんに支倉さん、数学は?」
「苦手ではないですけど」
「わたしも同じかな」
「あたしもかな」
「わたしも〜」

美波の問いに瑞希は苦笑しながら答え、つぐみ・ひばり・瑠美の順に答える。

「じゃあ、姫路さん達も一緒に戦えるね!」
「いいや、駄目だ」

美波が嬉しそうに笑うと雄二が言う。
康太は瑞希のスカートの中身を見ようとしているが。
龍星に頭をつかまれてしまった。

「どうして?」
「あき、一番最後に受けたテストが召喚獣の点数になるんだ」

明久の問いに結華が答えた。

「そう、俺達が最後に受けたテストは?」
「振り分け試験だね?」

雄二の言葉を聞いて湊斗がそう告げた。

「私とつぐみちゃんは途中退席したから、0点なんです」

申し訳なさそうな表情をする瑞希。
龍星とつぐみと瑠美と直貴は瑞希を心配そうに見つめる。

「だが、試召戦争を開始すれば回復試験を受けることができる。それを受ければ姫路達も途中で参戦することができるさ」

そう言いながら黒板にある回復試験の文字をピンクのチョークで○で囲む。

「・・・・・はい」
「・・・・・うん」

しょんぼりした様子のつぐみと瑞希。
それを見た雄二が笑いながら。

「頑張ってくれ」
「! はい!」
「う、うん」

と言う雄二に笑みを返すつぐみと瑞希。



       ☆


チャイムが学園に鳴り響く。
廊下を長谷川教諭がゆっくりと歩いていると、突然扉が開き、男子生徒達が二名ほど出てきた。
ひとりはサングラスにスカーフを顔につけ、もうひとりは帽子のような網ネットをつけて紐をしならせていた。

「ひい!?」


突然の出来事に怯える長谷川教諭。
かなり不憫な教師だといえるかもしれない。

『長谷川先生、確保ー!』

くぐもった声が教室にいる雄二に届く。
それを聞いた雄二は教卓を叩いて全員を見据える。

「開戦だ! 総員、戦闘開始!」
『おー!』

雄二の声にクラスメイト達が腕をあげる。
その頃、Eクラスでは・・・。

「まったく、バカのくせに生意気ね」

やれやれと呆れたふうに言いながら教卓を叩く中林。

「全員、出撃よ。 Fクラスなんてとっちめてやりなさい!」
『おー!』

彼女の号令にEクラスの腕をあげて答える。
Fクラスから美波が扉をあけて出ていく。
廊下の中間あたりに、ぐるぐるまきにされて確保された長谷川教諭と二名のクラスメイト達がいた。
Eクラスからは三上率いるEクラスメンバーが扉をあけて出ていく。

「島田美波、行きます!」
「木下秀吉、参戦いたす!」
「土屋康太、同じく!」

三人の声が揃うと長谷川教諭が。

「承認します!」

と、言って召喚フィールドを開く。

「試験召喚獣召喚 サモン!&武装変換!」

目を閉じていたのが開いて前へと手をかざす美波。
すると、召喚獣の装備が幾何学的な文様から出てきて美波に装着される。
その装備はベルバラの男装騎士のような麗しい格好だった。

Fクラス 島田美波 数学 89点

と遅れて点数が表示される。
次は康太が手で写真を取るときの撮影ポーズの仕草をしてから忍者のように手をくみ、両腕を広げると。

「試獣召喚 サモン! &武装変換」

こちらも同じく幾何学的な文様から忍者のような装束が出てきて康太に装着される。
ただし、なぜかカメラを持っていた。

Fクラス 土屋康太 数学 25点

「試獣召喚 サモン! &武装変換!」

前を見据えて踊るような仕草で、なぜか服装が魔女っ子変身風に解除されていく。
手の中には青い光が現れ、薙刀がマシンのようにがションガションと装着されていく。
その間に秀吉の方は足からピンクのリボンのようなものがぐるぐると巻きついていき、まずは青い袴が装着されて上には道着が装着されて、おしまいには薙刀をもってポーズ。


Fクラス 木下秀吉 数学 76点

「なんでわしだけ変身するのじゃ?」

両手を見ながらぼやく秀吉。
美波はまっすぐ前を見ており、康太はカメラをだして秀吉を激写していた。

「来るわよ!」

そんな秀吉に美波が注意するように声をかける。
三上と他のEクラス生徒が間を駆け抜けようとするが、阻まれていけない。

「気をつけてください。生身の人間は通れませんよ」

長谷川教諭がそう言って注意する。

「通りたければ倒していくことね!」

美波が楽しげにそう言って挑発する。

「三上美子、受けます! 試獣召喚 サモン!」

キッと前を見据えて手を揃えて手を突き出すようにして召喚する。
幾何学的模様が足元から浮かび上がり、最初は本がでてきてぱらぱらとページがめくられていき、白いローブにポシェットをつけたデフォルメされた三上が出てきた。

Eクラス 三上美子 数学 81点


それと同時に点数も表示される。
最初の戦いは康太とのようだ。

「こいつ!」

そう言って本を上に浮かび上がらせて、ビームの攻撃が康太へと襲いかかる。
が、康太はしゃがんでカメラで防御すると5点消費する。

Fクラス 土屋康太 数学 20点

「止め!」

そう言って三上が召喚獣を動かす。
彼女の召喚獣は本を振り下ろすのだが、康太は後ろへと下がる。

「それはこっちの台詞よ!」

そう言って美波は躍り出て、サーベルで防御し、くるりと反転して、相手めがけて突き進む。
そのおかげで三上の召喚獣はサーベルによって突き刺されて点数が0点となった。

「そんなぁ〜」

落ち込んだようにつぶやく三上。

「数学ならEクラスには負けないからね!」

と、笑顔でサーベルを上をかざして笑う美波。
そこへ、地響きを立てるように西村教諭が現れた。

「戦死者は補習室に集合ーーー!」

腕を組んでそう宣言する西村教諭。

「あれは!」
「鉄人!」

西村教諭の出現に声をあげる美波と秀吉。

「召喚戦争にのっとり、点数が0となったものは補習を行う!」
「たすけて〜! 鬼の補習は嫌〜!」

そう言って三上は肩に担がれて連れて行かれる。
三上がじたばたと暴れながら助けを求める。


『ぞ〜!』

その姿に怯える全生徒達。

「ここを通りたければ、わしらを倒してからいくのじゃ!」

と、かっこよく宣言する秀吉。

「そう。 なら、そうさせてもらうわ」

中林が腕を組んだまま、出てきてから言う。
そして、手で後ろいるクラスメイト達に合図をだす。

『試獣召喚 サモン!』

と、Eクラスのメンバー達が次々と召喚していく。

「勝負よ!」

美波がそう伝える。

「・・・・・ふん」

不機嫌そうにしながら中林は見るだけだ。


       ☆



その一方で補給室とかかれた教室内にて、高橋教諭と瑞希・つぐみ・ひばり・瑠美・直貴・結華・綾香が椅子に座っていた。
黒板には回復試験と書かれている。


「では、準備がよければ始めてください」

という高橋教諭の声を聞きながら真面目な顔つきでテストに挑むつぐみ達。


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