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魔法戦記リリカルなのはForce鋼鉄の騎士
第四十七話 訓練!
〜〜特務六課 隊員寮〜〜
その中の寮内2Fの見習い3人組の部屋。

『この部屋での暮らしも少しは慣れましたか?』
「まあ慣れざるを得ないっつーかなぁ」

スティードの問いかけにトーマは溜息を漏らしながら答える。

「もっとタコ部屋とか刑務所みたいなのを想像してたんだけど、
全然フツーの生活空間だよねェ」
「でも、このカーテンがちょっと邪魔」
「そうだねェ、別にいらなくない?」

リリィとアイシスもすでに馴染んでいるようだ。

「いる(着替えとかどうする気だ)」

頬を赤らめてつぶやくトーマ。
そこでノックする音が響いてきた。

「あ、はい」

リリィが返事をすると中に誰かが入ってきた。
視線を向けるとそこにはエリオとキャロとリュウセイとツグミがいた。
ただし、ツグミはリュウセイの背中にしがみついてる。

「こんにちは」
「失礼しまーす!」
「よお」
「ふにゅ〜」

笑顔で声をかけるエリオとキャロとリュウセイ。
ツグミはというととろけそうな様子でリュウセイにすりすり。

「エリオくん!リュウさん! キャロちゃんにツグミちゃん!?
エンシンさんとヒビキさんも!」
「む! 私はちっこくないよ!!」

トーマが笑みを見せると、ツグミがいち早く告げる。
なにかを感覚でヒットしたのだろうか。

「トーマ! 久しぶり!」
「しばらく見ない間に大きくなったねえ」
「前まで小さかったもんな。まあ、エリオも俺からすればだけど」
「久しぶりだねん♪ トーマちゃん」
「ああ、本当に久しぶりだな」

笑いかけるキャロとエリオはトーマを見つめて話す。
リュウセイはトーマの言いたいことをピンポイントで当てている。

「キャロちゃん、身長吸い取られてる?」
「ち、違うと思うけど……どうなんだろう」

ツグミの言葉に真剣に悩みだすキャロ。

「えーっと、そっちの二人には「初めまして」だね。
スバルさんやティアナさんやリュウセイさんのもと同僚。
エリオ・モンディアルです」
「同じく、キャロ・ル・ルシエです」
「同じく、エンシン・カトリです」
「右に同じく、ヒビキ・クジョウインです☆」

ヒビキ・エンシン・エリオとキャロはアイシスとリリィに自己紹介をする。

「こんにちは、リリィ・シュトロゼックです」
「えと、アイシス・イーグレッドです」

リリィが笑顔に対し、アイシスは反応に困っていた。

「トーマは色々大変だったけど、無事でよかったよ」
「うん……」

ぐりぐりと頭を撫でるエリオ。そのなでかたにちょっと困惑気味のトーマ。

「エリオくんも現場にいたんでしょ? 俺やフッケバインの皆の攻撃とか受けたんじゃ」
「仕事だから慣れてるし、無事だったんだからokだよ」

心配そうに尋ねるトーマに気にしたようすもないエリオ。
それを微笑ましげにみつつ、キャロが振り向くと。

「さて、仲良し男子達は話が盛り上がってるけど。
聞いてるよね? 今日から訓練が始まるの」
「あ、はい!」

キャロの問いにおずおずとした様子で答えるリリィ。

「スバルさん達はもう訓練場入りしてるから、
私達もパパッと着替えて一緒に集合場所に行こう!」

そうサムズアップしながらキャロが笑顔で笑いかける。

〜〜〜〜☆〜〜〜

特務六課 海上トレーニングスペースにて全員が揃っていた。

「はじめまして。特務六課の戦技教導官、高町なのは一等空尉です」
「同じく、ヴィータ二等空尉だ」

なのはとヴィータがリリィ達に挨拶をする。

「白シャツの見習いトリオは各種の基礎から、
黒シャツの先輩組は新装備対応とフォーメーションを中心に訓練していきます」
「黒シャツ組はほかにもいるが後々合流する。
紹介と挨拶は各自でしろ」

なのはとヴィータはトーマ達を見て説明していく。

「見習いどもは、別に公務の役に立てとはいわねェ。
フォワードチームの邪魔をしたり、足を引張たりしなきゃそれでいい」
「まずは自分や友達の命を守れるようにならないとね」

ヴィータは安心させるような口調で言うが、あんまり意味がない。
なのはがにこにこ笑顔でフォローするように話す。
その説明を聞いていたアイシスはなぜか楽しそうでトーマだけは不安そうだった。

「じゃあ、まずは軽くアップしてフィジカルメニューを一通り!」
「ソードフイッシュ1が先頭をやれ」
『はい!』

なのはとヴィータの指示に全員が敬礼して答える。

〜〜〜☆〜〜〜

あれから40分経過……。
トーマとアイシスとリリィは座り込んでいた。
ソウガとアヤトは平気そうな顔でおり、ミクやアヤカも同様な様子。
ツグミはぐったりと倒れており、リュウセイが抱き上げて苦笑を浮かべていた。

「オラ、どーした見習い! まだ準備運動だぞ?」
「す、すすみません……」
(おかしい……この運動量はおかしい……)

青息吐息な様子のトーマ達に声をかけるヴィータ。

「スゥちゃんやエリオくんやリュウセイさんやエンシンさんはともかく、
キャロちゃんとヒビキさんまで……」
「一応現職ですよー、鍛えてます!」
「そうだよ〜☆ これくらいは平気だよん!」

驚いた様子のトーマの言葉にキャロとヒビキはなぜか得意げだ。

「すみません、遅くなりました!」

と、そこで声がかかる。
視線を向けるとギンガとティアナとユウヤが走ってきていた。

「ティアナ、ギンガ、ユウヤ。会議の方はもういいの?」
「はい!」

なのはの問いにティアナが笑顔で答える。

「良し! それじゃメインメニューに入るぞ!」
『はいっ』
『は……はいっ!』

ヴィータの指示にトーマ達もスバル達も返事を返す。

「リリィ、大丈夫?」
「大丈夫……がんばる……!」
「ひいき反対! あたしの心配もしてってば!」

トーマとリリィの様子に手を上げて抗議するアイシス。

「ツグミは大丈夫か?」
「ふにゅ〜……だ、大丈夫」

リュウセイの問いにツグミは目をぐるぐると回しながら答えるが。
様子をみればとても大丈夫そうにはみえない。

「隊長の見つけてきた見習いどもーー、
あんまこういうことは言いたくねーですけどね
ありゃあ、全然ダメだな。主に見習い3名が……」

「まあ否定はできないねえ」

へろへろと動くアイシス達を見つめて呆れるヴィータ。
苦笑を浮かべるなのはは否定もしない。

「それでも取り急ぎ、自分と友達の安全くらいは守れるようになってもらわなきゃね」
「ついでに本隊の足を引っ張らねーようにです」

なのはの言葉にヴィータは言葉を継ぎ足す。

「さて、そろそろ実践練習に入るよー」
「全員、集合!」

なのはとヴィータの号令がかかる。

『はいっ!』

大きな声で返事をするトーマ達。
走りながらトーマはいまだに不安げにしている。
アイシスは実践と聞いてここで挽回しようと考えていた。

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