短冊集 ☆言わせてみせる2(カレカノ) 二人は幼なじみ。小さなときからよく一緒にいる。 彼はあまり社交的ではないことから、みんなから堅物だと言われている。彼女はそんな彼を振り回すことから、みんなから女王様だと言われている。 今日は二人でイントネーションクイズ。彼女がスマホに入力した文字を彼に読み上げさせている。 「これは?」 彼女が彼に向けたディスプレーには「座布団」と表示されている。 「ざ『ぶ』とん」 「えー。ざ、にアクセントじゃない? じゃあ次は……これ」 次に示されたのは「橋」の文字。 「は『し』」 「『は』し、だよー」 「それだと箸な」 「むー、なら……これは?」 彼は問題が示された画面を一瞥し彼女の顔に目線を移した。彼女は他の問題を出したときと同様ニコニコしている。 「愛してる」 「うん、私とおんなじだ」 [前へ] [戻る] |