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TickeT
移り行く振動(2)
「最初は全く違う動きをしていた二つの振子。しかし二つの振子は、徐徐に同じ周期で揺れるようになっていく。そして最後には、互いが互いの振動をするようになった。
 一つはA氏、一つは貴方、揺れは決定権。
 チケットの存在理由『A氏の運命』は変わりませんでした。しかしそこに含まれている『A氏の死』の決定権のみが貴方に移ったんです」

 僕はふと、二つの振子を思い浮かべた。時計の振子と同じ様に淡々と揺れているが、比べて見るとそれぞれ無造作に揺れている。

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