Children Record
ク
「うう……」
夢を見ていたようだ。
「おお、気がついたか」
そこには3人の女の子がいた。
さっきの夢の人が言っていたように……
「よかった、無事で!」
でもイマイチなにがおきてこうなったのかわからない。
「あ、の……えっと……」
「大丈夫だよマリーちゃん! 私の友達だから!」
目の前にいるのは、モモちゃんとマリーと呼ばれた白髪の少女と、ちょっと怖い女の人だった。
「あ、の、私帰るね、助けてくれてありがとう!」
「あっ、ミキちゃん!」
バッと立ち上がる。
そこで目にした光景は、信じられない物だった。
人がたくさん集められている。
イカつい男の人が銃を持って立っている。
「とりあえず座れ。今はまだ出られない」
女の人に言われ、すっかりと力の抜け切った私は地べたに座り込む。
「……ていうか、それにしても……」
モモちゃんは持っていた携帯に目を移す。
「あぁ……とりあえずこいつはアホだ……
マリー、近い」
「だって……!」
明らかに私は怖がられている。
「あ、なんかごめんなさい……」
はぁ、と女の人がため息をつく。
「あ……あ……!!」
「ん? なんだ? どうした?」
「団長さんが『目を隠す』そして私が……」
「はぁ? 何を言ってるんだお前?」
モモちゃんが携帯を見て言う。
「団長……? 目を隠す……?」
マリーちゃんと呼ばれた少女の肩をちょんちょんとつつき、どういう意味か聞こうとしたら、彼女はびくっとしていた。
すると。
また、眩暈がした。
『ごめんね』
……だいぶ短かった。
「『ごめんね』……?」
「ミキちゃん? 」
「また、聞こえたの。今度はこの子が、『ごめんね』って……」
携帯に文字を打ちつつ、モモちゃんは思い出したように言った。
「あ! そういえば、私本当に言ったの。ミキちゃんが言ってたこと。マネージャーに……」
マネージャー!?
そう思っているとスピーカーから男の声が聞こえた。
「全員、殺す」
その前の言葉なんて忘れてしまうほど、恐ろしい言葉だった。
殺される……!!
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