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詩集
やわらかな朝に
渇いたチーズをねずみがかじっている
黄土のかけらは身を強張らせるだけで
何も言わない
窓枠が律儀に音を立て
風は薄暗い世界にアンコールを送る
きっと
陽は今日も昇らなかった
明日も雨が降る
彼らは瓦を溶かし
いつか地にしみ込んでゆく
何事もない
平和な空は
ぼくを包むアルミ箔だから
かさ、かさと
あたりがまっ暗になった
ぼくは空気をいたわるように
やんわりと眼を閉じた
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