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二次創作/夢
フォーリン・ドーナツホール











影浦隊でぐっすり寝て以降、寝不足が解消された絲はすっかり元の調子を取り戻した。元々鳩原の件はそこまでショックを受けていた訳ではなく、まあやりかねないなと思っていた節があったこともある。しかし開発室出禁はかなりショックだった。あまりに悲し過ぎて、またしても六頴館で出待ちを決めてしまったのだ。懲りない女である。しおしお。


「あれ、俺あの人見たことあるな…」

「私も…」

「もしかして去年の秋頃来てた人じゃない?ほら…あの…会長の」

「アッ!!!会長のカレシ(概念)!!!!」

「また見れる日が来るとは!!!!!」


そんな風に周りが沸き立っていても、絲には最早雑音である。周りを気にする余裕が無いというか、それよりもしょんぼりした気持ちの方が勝つのだ。


「いや待って、なんか萎れてない…?」

「キノコ見える」

「餌取られたモルモットみたいな顔してる気がする」

「黄昏」

「この前のスパダリムーブはどこへ?」


ひそひそ噂されるのも仕方がない。だって絲は本気でヘコんでいるし、分かりやすく校門近くでしゃがんでいる。これで前の出待ち事件の時と同一人物だと分かる周りが凄いのだ。現役高校生のラブへの嗅覚は鋭いし記憶力が半端なく良い。
とそこへ、絲が待ち侘びた人物が歩いてくる。校門をくぐったそこにしゃがみ込んでいる絲に気が付いたその生徒―蔵内は、え?と気の抜けた声を上げた。その後ろには神田や荒船が続いており、絲を視認すると明らかに何してんだ?という顔をしている。


「どうしたんだ志島、そんな所にしゃがみ込んで。汚くなるぞ」

「お前何してんだよ」


蔵内が絲の正面に回ると、それはもうしょんぼりした顔が見えて更に驚いた。取り敢えず立ち上がろう、な、と子供に言うような声で絲の両腕を引っ張り体を支える。全く力が入っていないらしく、絲の顔は蔵内の胸にビタンッと張り付いて潰れた。ンヌァ!と絲から悲鳴が上がる。
しかし外野からすればこれはもう大歓喜である。オーーーーイオイオイオイ!!!!!!これは紛うことなきラブ!!!!!!!!!!オイ宴だ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!と部活動の最中にもかかわらず、野次馬の彼らは猛る思いをSNSにぶつけた。それと同時に荒船のスマホが激しく振動し始め、通知の数がエラいことになっている。神田はそれを後ろから見て、面白いことになってるな…と笑いの滲んだ声で荒船の肩を叩いた。荒船は爆速ターボ増殖通知を見なかったことにした。巻き込むんじゃねえ。


「ほら歩けるか?」

「ウウ…蔵内…そこそこ久し振りだね…」

「うん、そうだな。連絡は取ってたけどな」

「イィ……」


神田は目の前の愉快な光景を生み出しているのが絲であることに驚きを隠せない。元々弓場隊に所属していたので、絲とはボーダーでよく手合わせをしていた。他にも互いに大学進学に備えての勉強で頭を突き合わせたりするが、萎れたレタスみたいな様は初めて見る。


「志島はどうしたんだ?一体」

「知らねえ。ったく、火消ししてやったのにまた騒ぎ起こしやがって…」

「そういえば前に噂になってたのも志島だったか」


絲は小さくなりながら蔵内の背後に回り、その肩に掛けられた鞄の紐を掴んでいる。そのまま歩いていく二人の後ろを、何とも言えない顔の荒船と笑いを含んだ顔の神田が続いた。


「オイ志島、お前なにそんな萎れてんだよ」

「グゥ…」

「グゥじゃねえ。蔵内も頭撫でて和んでんじゃねえ、燃え上がんだろーが」

「ヤバいな、すごい面白いぞ」

「神田ァ!呑気に見てんじゃねえ!」


神田は明るく笑うが、ここに犬飼が絡むと本当に厄介なのだ。荒船はそうなったらまた穂刈にシメさせるしか…と考えた所で、そういえば最近アイツ妙に静かだなと思い至る。少し前に出された二宮隊関連の処分、次いで影浦隊の処分。そして前触れ無く姿を消した鳩原。そのことが頭で結びついて、アーそういうことかよと納得した。それなら犬飼は放っといて良さそうだ。
神田や蔵内も察する所があったようで、三人共目配せをして余計なことは言わないようにしようと示し合わせる。傷に触れないよう違う話をと配慮して、蔵内が後ろを振り返りつつ優しい声で語り掛けた。


「そういえば、最近開発室でも会わないな。課題にでも追われてたのか?」

「………」

「? 志島?」

「…ゥゥウーーーッ!!!!!」

「えっ、あ、泣い!!?」

「イイイ!!!!」


そこでまさか絲の目が潤むなんて誰も思っちゃいない。ドン!!と勢いよく蔵内の背中に突進した絲は、慌てふためく同級生などお構いなしにヒッシとしがみついた。親にくっつくコアラの如くである。


「は!?オイ何泣かしてんだ蔵内!!」 

「いや俺もよく分からないんだが!?」

「あははは!!なんっ…ははは!!!」

「「神田ァ!!!」」


女子の涙には総じて弱いのが男というもの。しかもそれがいつもはシャンとしている絲なので、彼らは泡を食ったようにあたふたする。その横では神田が豪快に笑い始めたものだから、珍しく蔵内は荒船と共に大声を出して慌てた。


「志島、本当にどうしたんだ?誰かに何かされたのか?」

「いやコイツそんなタマじゃねえだろ、陰口とか全部ガン無視だって聞いたぞ」

「陰口言われてるのか!?よしよし、辛かったな」

「なんでだよ、聞けよ人の話を」

「ヒッ…w」

「神田ァ!!」


蔵内セラピーを受けて落ち着いてきたのか、絲が顔を上げる。唇はムッと引き結ばれており、分かりやすく眉間に皺が寄っていた。荒船はコイツこんな子供みてえな顔できたんだな…と謎の方向に感心する。笑いが収まらない神田は放っておくとして、蔵内が静かなことに気が付いてその顔を見ると何故かちょっと照れていた。もしかして絲に引っ付かれてるからか?と思ったが、この状態だと引き剥がそうとしたらまたイ!!!と威嚇されそうな気もする。荒船は見なかったことにした。判断が早い。


「…蔵内…」

「ん、ああ、どうした?」

「二ヶ月トリガーの研究出来ない…」

「え?」

「ん?」


やっと口を開いた絲に、さて何が飛び出るやらと身構えていた所、何故かトリガーの話が上がる。心做し潤んだ瞳に動揺した蔵内も意味がよく分からなかったらしく、疑問符を頭に浮かべていた。


「なんで出来ないんだ?もしかして勉強でつまずいてるのか?」

「違う…出禁になった…」

「ハ?出禁!?」

「オイオイ、何やらかしたんだ?」


これには神田の笑いも収まり、荒船も蔵内も途端に真剣な表情になる。皆が皆、絲がそんな罰則を食らうようなポカをやらかすとは全く考えていなかったからだ。ところが、絲が続けた言葉に揃って何とも言えない顔になる。


「研究二ヶ月もできないのやだ……………」


嫌なのそっちかよ。

え?もしかしてそれでべそかいてたの?荒船も神田も、ひどく気が抜けてしまった。普通は出禁の罰則を嫌がると思うのだが。荒船に至っては例の関連性を疑うような規定違反の報せを想起していたので、要らん心配させやがってという気持ちである。


「蔵内だけ研究できるのずるい…羨ましい…」

「えっいや…うん…」


絲は意味もなく蔵内のジャケットを掴んで上下にバッサバッサと振って駄々をこねている。つまり絲のこの一連の騒ぎは蔵内へのやっかみということなんだろうか。だとしたら巻き込まれ損なのでは?荒船は真実に辿り着いてしまった。何たることだ。
ふと荒船と神田が蔵内へ視線を移すと、口に手を当てて何かに耐えるような顔をしている。頬も上気していて笑いを堪えているようにも見えるが、違う気がした。

(オイ、あれどう思う)

(蔵内のことだからな…喜んでるように見えっけど)

(あれ喜んでんのかよ)

ひそひそと話していると、荒船の脳内にある言葉が蘇る。それは「ああいう所が可愛がりたくなんだよなあ」という諏訪の発言と、甘えられて満更でもないという表情。バッと振り返った先の蔵内の表情を見るに、何となく諏訪と被る部分がある。
蔵内のタイプは“手の掛かる末っ子系”。対して絲は普段こそしっかりしているものの、頼れると認識した相手には甘えを見せるタイプ。そして割と理不尽な絡みをされているはずの蔵内が見せている表情から考えると…。

(神田…)

(ん?)

(もしかするともしかするかもしんねーな)

マジ?という顔をする神田の肩をポンと叩き、荒船はアー…と意味もなく声を出す。ひとまずこの空気耐えられねえからぶち壊すしかねえ。


「蔵内、噛み締めてる所悪いが…そのひっつき虫連れてさっさとボーダー行こうぜ」

「え!?いや、うん、そうだな」

「っはは!なんか面白いもの見たわ。じゃあ俺は家帰るわ」

「おう、じゃあな」


神田はもう除隊した身なので、あっさりと別れて去っていく。無言で蔵内の裾を振っている絲はそのままに、荒船は蔵内に先へ進むよう促した。無理矢理にでも連れて行かないと荒船の心労が増すばかりである。不謹慎かもしれないが、インフルエンサー犬飼が大人しくて良かったと荒船はしみじみ思った。今の犬飼に穂刈は過剰戦力過ぎるので、筋肉が唸らずに済んで何よりである。
後日、学校で神田と話していた荒船はとあることを尋ねられた。


「ところでずっと気になってたんだけどさ、志島のあの変な声…何?」

「ああ、アレな。たまに鳴くんだよアイツ」

「鳴くのか」

「ああ、鳴く。面白えよな」


荒船の答えは神田を納得させるに至らなかったのか、何とも言えない表情でそうか…と返される。何もおかしいこと言ってねえだろと首をひねった時点で、荒船も大概毒されていた。お前も割と変だぞ。


さて、ひっつきコアラを連れた蔵内と荒船はいつもより時間をかけてボーダーに辿り着いた。ひとまず荷物を置きに行こうと荒船とは別れ、王子隊の隊室に二人で向かう。その頃には絲のしょんぼりモードも落ち着いたようで、換装した蔵内を時折突くまでになっていた。それを愉快と言わんばかりの顔で眺めていたのは、隊室でくつろいでいた王子である。


「いやあ、シートンのそういう所初めて見たよ。本当に面白くて最高だね!」

「面白がられたくてやってんじゃないんだわ…クソ…蔵内羨ましい……」

「はは。まあトリガーの話をすることは禁止されてないんだろう?それなら俺も協力するから」

「ホントだな…聞いたからな…撤回は許さんぞ……」


絲は勝手知ったる隊室のソファに荷物を置こうとして、あれと声を上げた。机の下には己が使っていた荷物置き用のカゴが置かれていたからだ。


「捨てて良いって言ったのに。まだあったの?」

「無駄な物は置かない主義だけど、捨てる必要のない物を捨てることもしないのさ」

「推薦取れたら復帰する可能性だってあるだろう?」

「え」


王子と蔵内の視線にからかいの色は無く、本気でそう思っていることが分かる。よくよく見たら愛用していたブランケットも丁寧に畳まれて置いてあるし、本棚には絲が持ち込んだ物がいくつか並んでいた。絲としては隊を抜ける時に戻らないと伝えたのに…という気持ちがあるものの、嬉しいは嬉しい。


「うーん…まあ可能性はある…?いや戻らないけど。隊はもういいって」

「いやいや、シートンはきっと戻ってくるさ。連携が決まった時の快感は病みつきだしね」

「人をシャブ漬けみたいに言うな」


爽やかにウインクを飛ばされるが、言ってることが可愛くない。ペッと飛ばされた星を振り払っておく。
そもそも、絲が王子の誘いに乗ったのは彼の「期間限定でいいから」という言葉があったからだ。きっかけは、トリガー研究をする中で連携に使えそうなものを思い付いた時である。試せないのは惜しいなあと漏らした隣に蔵内が居たのだ。そこからトントン拍子に丸め込まれて、いつの間にやら王子隊のメンバーとしてランク戦に参加することになっていた。アレ!!?おかしいぞ!!と目を白黒させていた絲を王子は笑いながら引っ張り回したという訳である。まあトリガー研究的には有意義に過ごせたので感謝はしている。数値やエフェクトにも割と慣れていた相手だったので、連携時に動揺せずなんとかやり過ごせたのは幸運だった。危ねえ。

期間限定という言葉を盾に、絲はワンシーズンで王子隊から姿を消した。色々と噂されたが、我関せずと言わんばかりに堂々とソロに返り咲いたのである。むしろ隊に所属した時の方が周りが面倒だった。烏丸とか隠岐とか師匠×2とか烏丸とか。何で王子隊なんすかああいうのが好みなんすかどうにか言ってくださいとノンブレスで迫られた時は、走って逃げた。リアルホラーである。ちなみにカゲには隊室に訪れると必ず押し潰された記憶しかない。アレはアレで面倒。
過去に思いを馳せていると、音を立てて扉が開いた。そこにはオペレーターの羽矢と後輩の樫尾が立っている。二人は来客に気が付き、それが絲であると認識した瞬間瞳を輝かせた。


「絲ちゃん!やっと来たのね、最近来なかったからどうしたのかと思って特攻かけようか相談してた所よ!!」

「志島先輩!この前のログ見たんですがどうやってあそこまで速く移動してるのか教えて欲しいんですが…!」

「わ、はい志島です!エッなんて?何?分かんない」


あまりに勢いが強くて何を言っているか聞き取れなかったが、どうにも熱烈に歓迎されているようだ。絲はそれこそ仮入隊みたいな感覚で自分はほぼ余所者という認識なのだが、王子隊の面々からすれば普通に隊の一員である。絲の後に入隊した樫尾ですらそうなのだから、彼らの認識のズレは中々に大きかった。
王子はそれに気が付いているが、また引きずり込む気満々なので何も言わない。特に樫尾のような純粋な後輩や裏のない女性に弱いと把握しているので、敢えてそのままにしているのだ。蔵内も薄々勘付いているため、ほぼ共犯のようなものである。囲い込み(エンクロージャー)かな? 

わちゃわちゃしている三人を眺めてから、王子は蔵内と向き合った。事の詳細を聞きたかったのだ。何せ入室してきた二人の距離がいつになく近い上、絲は拗ねた子供のような雰囲気を漂わせていたのだから。蔵内は蔵内で照れながら満更でもないという態度だったので、これを問い詰めない訳が無いだろう!と王子のテンションはマックスになった。まあ話を聞いてみると、浮かれたことだけでは無かったのだが。


「へえ、二ヶ月の開発室出入り禁止か。確かに研究出来ないとなるとシートンにはストレスだろうね」

「ああ。それに例の件もあるしな」

「…彼女、本当に突然消えたみたいだよ。休み明けには何の前触れもなく転校したとだけ」

「そうか…」

「まあ、良いことも分かったね」

「え?」


暗くなりかけた空気を吹き飛ばすように、王子は声音を変えた。蔵内はそれにつられて落としていた視線を上げる。


「シートンにとって君は我侭を言っても良い相手になったってことさ」

「!」

「それを実感したからあんな顔して入ってきたんだろう?」

「…王子にはお見通しか」

「ふふ、僕としては願ってもないことだけどね。これでシートンが戻ってくる可能性は高まるじゃないか」

「それもそうだな」


アハハウフフと晴れやかに笑っていると、話を終えたらしい絲が二人のいるモニターブースに近付いてきた。


「何?なんか楽しそうだね」

「いや、何でもないよ?」

「そのキュルンとした目をやめてくれ」

「ところで師匠との訓練も休みみたいだし、この後珍しくフリーなんだろ?俺とトリガーの話でもしないか」

「! する!」

「じゃあ折角だし訓練ブースにでも行くか」

「やったぜ」


王子に怪訝そうな眼差しを向ける絲の気を逸らした蔵内は、スムーズに誘導して席を立つ。羽矢はオペレーター業務でやっておきたいことがあり、樫尾は模擬戦の約束があるようだが、絲が去ると聞いて名残惜しそうにしていた。二人からもっと頻繁に来いと圧を掛けられ、勢いに負けた絲はまあ良いかとそれに了承する。こういう所も王子の作戦の内なのだが、絲は知る由もない。当の王子は隊室でのんびりする日と決めているらしく、蔵内と絲をにこやかに見送った。

絲と蔵内が通路を歩いていると、向かいから影浦がやって来るのが見える。影浦は二人の姿を認識すると、険しい顔でズンズンと迫ってきた。絲は誰にも連絡せずに突撃☆六頴館をかましたので、それかなあと呑気に近付いてくるウニ頭を眺める。


「テメエ、唐突に姿消すな!!連絡くらい入れろ」

「ア゜ー困りますお客様ァそれ以上の伸縮性は私の頬にありませんンンン」

「容赦ないな…」


案の定思った通りのようで、鳩原という前例がある以上連絡の一つも無かったのが気に障ったらしい。みょんみょん頬を伸ばされ、絲は抵抗こそしないものの気の抜ける声を上げた。蔵内は影浦の懸念も分かるからか、ちょっと苦笑いだ。


「で、暇してんだろ。どうせなら俺と戦闘し(バトッ)てけ」

「あ、待ってくれ影浦。志島なら気晴らしに俺とトリガーの話をする予定なんだが」


影浦が絲を誘うと、絲が口を開くより前に蔵内が待ったをかける。そこで影浦は初めて蔵内に目をやり、そういえばいたなお前という顔をした。完全なアウトオブ眼中というやつだ。


「フン、こういう時は実戦でコイツの尻叩いてやった方が早えんだよ」

「へえ、そうなのか。物知りだな」

「志島限定だそんなん」

「…」

「…」


いつもなら物腰の柔らかい蔵内が、何故かカゲと妙な空気になっている!あまりの衝撃に身を震わせた絲は、ハワ…と口を開けた。沈黙が怖いぞ。なんか喋ってくれ。


「取り敢えず、先約はこっちなんだ。影浦は後でもいいか?」

「気晴らしってんならコッチのが話は早えだろうが」

「……」

「……」

「……やめろ!私を挟んで妙な空気生み出すのやめろ!!さっきから何!?」

「ハン!?テメエの話してんだろーが」

「ウン!?せやな!?」


いややっぱ喋んなくていいわ!空気もっと怖くなった!!どうしたんだ蔵内。表情はいつも通りなのに。我慢できなくなった絲が割り込むと、何故か影浦に叱られてしまった。遺憾の意。しかしここで押し問答していても埒が明かないのだ。ここは打開策を提案するしかあるまい。


「…三つ巴戦、やる?」


結果、滅茶苦茶盛り上がった。
チャンバラの魅力の前には皆無力ということが証明されてしまったな…。なんて、そんな単純な話ではないことを絲が理解する日は来るのだろうか。残念ながら予定は未定なのである。完。











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