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「冗談ですよ。あまり本気にしないで下さい。」
俺が言うと、ホッとした様に肩を降ろした。
「その手に持ってる青色の石はなんですか?」
「サファイアです。母が持って出しなさいと言っていたので…」
……流石ツヤちゃん。俺の趣味を分っている。
「代金はコレでいいですよ、ユウ君。」
石を受け取り、石の中を見る。
───十分な広さだ。

「この依頼、お受けしましょう。」

にこり、と笑いかける。
「ありがとうございます…。よろしく、お願いします。」
雄汰君は深々と頭を下げた。
「お前さ、こんなうさん臭い事本当に信じてんのか?」
ニヤリと笑いながら天侯さんか突然喋りかける。
「信じられないです。


でも、母の話を聞いてしまうと、信じざるを得なかったんです。」
一息吐いた。
「だから、俺が万能薬を作れると言われて信用出来るのは此処しかないんです。」
苦笑しながら涙目で言う。
───あぁ……。
「ツヤちゃんにそっくりです。……泣かないで。必ず薬を用意します。」
雄汰君を見て微笑んだ。安心させるように。ちぇ、なんだよとふて腐れた天侯さんを横目に見ながら。
「それでなんですけど、その幼馴染みに合わせて頂けますか?それによって入れる物が変わってきまして…」
「あ、はい、全然構いません。東京にあるですけど…」
チラリと見られた。それも、雄汰君と天侯さんの二人同時に。

此処の家も東京に属す。ただ隅の方にあるから、山があって、その中に家があるのだ。
因みに、この山ごと全部の所有者は俺。

「……つまり、都会?」
ぴくりと無意識に眉が動く。







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