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ゴロゴロ。
本格的に雷が鳴り出した。
完璧なる夕立。
中に入ってもらい、お茶を出した。勿論茶菓子付で。

「どうぞお食べ下さい。お口に合うかどうか分かりませんが…。」
にっこりと笑うと客が徐々に緊張がほぐれていくのが分かった。
それでいい。
「シュン、俺にも。」
「……ご自分でどうぞ。」
「ケチ。そいつには優しくしたくせに。あれか?こうゆう奴がタイプか?」
頭が痛い。
「お客様なんですから優しくするのは当たり前でしょう?」
「シュンは俺にだけ冷てぇ。」
「そんな事無いですよ。」
「いーや、あるな。」
「…ちょっと黙ってて頂けますか?話が一向に進まない。」
そう言って、客の方を向いて話を始める体制に入ると、やっぱり冷てぇじゃねぇか、とぶつくさ言いながら台所へと消えていった。
「すみませんでした。」
「いえいえ、俺は良いんですけど、よろしいんですか…?」
チラリ、と台所を見る。
俺は大丈夫、子供じゃないですし。と言って、話を促した。
「実は───」







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