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「……ユウ君。」
「はい…?」
一つの首飾りを差し出す。
それは一つの平べったい石に紐を通したシンプルな物。
「差し上げます。ずっと、首に掛けていなさい。」
不思議そうに受け取り、首に掛けて聞く。
「これは……?」
「───御守りです。何が在っても、乗り越えられる様に。大丈夫、ユウ君なら乗り切れます。」
ギュッと、頭を抱く。
「シュン、さん…っ…、ありがとう、ございました……っ、俺、頑張ります…っ…」
雄汰君が泣き止むまで、ずっと抱き締めていた。
俺が出来るのはここまでだ。
後は
清原……頼んだぞ───
泣き止んでから小瓶を大事そうに抱え、さようなら、と挨拶をして、雄汰君は店を出て行った。
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