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「そういえば、薬は作ったのか?」

鮭を頬張りながら聞く。

「ええ。ユウ君が来た次の日に作りました。」

何事も無い様に答えた。

「……なら、病院に行く必要は無かったんじゃないか?」

首を傾げる。
行く前に作り終わってたのに、行く必要はあったのだろうか。

「ありましたよ。」
「何で?」
「それは……秘密です。」

悪戯っ子の様な顔をして人差し指を口許に当てる。
天侯はキョトン、とした顔をして直ぐに破顔した。
それに倣う様にシュンもくすくすと笑う。
どうすればいいか分からない二人を除いて、いつもと同じ穏やかな食卓であった。






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あきゅろす。
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