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「有り難う御座いました。引き続きお願いします。」
「「承知しました。」」

二人は深々と頭を下げた。

ふう。
無意識に溜め息が溢れる。


厄介だな…。
そんな想いにふけていると。


ぐーー。


後ろからお腹が鳴る音が聞こえた。
振り返って見ると、着替えて布団の上で胡座をかいて、罰が悪そうに俯く天侯さんが見えた。

「くくっ………」

笑いが堪えきれず、声が漏れた。

「笑うな。」

そっぽを向きながら言う。

………全く。困った人だ。
あんなに憂鬱とした気分を祓ってしまうんだから。
クスリ、と再び笑みを零す。

「双趨、双獺、一緒に朝餉を食べますか?」
「「ぇ、ぇ、あ、頂き、ます……。」」

二人はこれ以上無い程狼狽えながら、何とか返事をする。

「では上がって待っていて下さい。」

そう言って、俺は朝餉の準備をするべく台所へと向かった。





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あきゅろす。
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