[携帯モード] [URL送信]






「あ、あの、シュン?」

おどおどしながら声を掛ける。

「…………何でしょう。」

ショックで顔を上げられずに返す。

「……………新しい着物買ってやる。」

その言葉にはっと天侯さんを見る。

「…………ほんとう、ですか?」

目には少し涙が溜まっていた。

「あ、ああ。」

狼狽えたのは、あまり表情の変えないシュンの顔がころころと変わるから。

「嬉しい……。」

着物を握り締めながら、自然と零れた綺麗な笑み。
こんなに喜ぶならもっと早くからプレゼントするんだったと、少し後悔。
でもこれからそうすれば良いのだ、と贈り物をする味を占めた。
そして、朝からもう一度襲ってやろうかと考えてる時だった。




[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!