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《そんな事が…。分かりました。陰ながら、援護します。………しかし、現代でもそんな一途な者が居たなんて…。嬉しい限りです。》
「そうだな。私も驚いた。素晴らしい事だ。」
《ええ、本当に。》
「宜しく、頼む。」
《了解しました。こちらこそ、ご報告有り難う御座いました。》
「ああ。──また、電話する。」
《はい!薙様も御身体に気を付けて。》

そう言って、電話を切った。


聞いてるのを分かっているが、敢えて知らないふりをした。

俺達の関係はその方がいい。

干渉せず。

いつでも離れられるよう。



目を瞑って、自分の身体を抱き締め、先程の情事を思い出す。


「好きだ……愛してる……」

煙管から昇る煙と共に、呟いた言葉は空気へと溶け込んでいった。










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あきゅろす。
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