妄想置き場
【生クリームと鯖の味噌煮定食】大戦記学パロSS
シマとフリードのファミレスデート
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腹が減った、と言い出したのはどちらだったのか、シマは行き慣れないファミリーレストランで注文した日替わり定食をつつきながら考えた。
日頃外食をしても近所の定食屋かシジュウローの家で同伴する程度の彼にとっては、異文化体験にも近い感覚であった。
「嫌だったか?」
尋ねてきたのは対面に座っているフリードで、食後に頼んだブリオッシュにフォークを刺しているところだった。
いや、と言葉を濁しながら、混雑している店内をちらりと見る。
「たまには、と思ったのだが」
「お心遣い、感謝いたす」
「堅いな、君は」
「お互い様ではないか」
彼氏彼女の関係だというのに、端からみれば他人行儀もいいところ。恋愛らしい恋愛もしてはいないが、それなりに充実してはいるから、彼らにとって問題ではない。
互いに顔を会わせる時間と、自分の時間があれば今は幸せなのだ。
「君、口を開けろ」
「ん」
言われるがままに口を開ければ、フォークが口に放り込まれた。反射的に閉じた口からフォークが引き抜かれ、中に広がる甘い味に、シマは僅かに眉をひそめた。
不味くはないが、食べ慣れない味がする。
口をへの字に曲げて神妙な顔でブリオッシュを食べる相方に、フリードは笑いを堪えるのに必死だった。
「君は面白いな」
「お主といると、不可思議なものばかり食べさせられる」
「もっと異文化に目を向けたまえ、世界は広がっている」
今度は何処へ連れていこうか、とフリードはコーヒーを飲みながら窓の外に目を向けた。
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シマはメニュー開いて真っ先に和食を探すんだろうな
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