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D.C.U〜桜内3兄弟の日常〜
Episode:17
―生徒会―
音姫「―――という事で本日の会議を終わります。クリパが近いので皆さんも気を引き締めて仕事をしてくださいね。」


騎士「……。」


「はい。」


音姫が会議の終わりを告げると役員達はそれぞれの仕事をする為、生徒会室を後にする。


音姫「兄くん。」


騎士「……ん?なんだ?」


先程からボーッとしていたので反応が遅れる騎士。


まゆき「なんだ?……じゃないでしょ!さっきの会議ちゃんと聞いてたわけ?」


騎士「?」


まゆき「聞いてなかったのね……。」


不思議そうに自分を見る騎士に呆れるまゆき。


帝「会議の最中ずっとぼんやりしてたもんな。」


まゆき「知ってたんなら注意しなさいよね。」


帝「無理だね。」


まゆき「あ〜ん〜た〜ね〜#」


速答する帝に怒りの篭った視線を送るまゆき。


騎士「それで、どうしたんだ音姫?」


音姫「あ、うん。さっきの会議でも言ったんだけど兄くんと帝くんでクリパ関係の書類をまとめてほしいの。お願い出来るかな?」


騎士「わかった。俺は出店内容の企画書、各必要な機材の申請とかをやればいいか。」


帝「俺様は予算の見積書のチェックだね。」


音姫「あと出店内容の怪しいものがあったり、企画書が提出してないクラスがあれば――」


騎士「了解。俺が出向いて確認する。」


音姫の言葉を引き継ぐように言う騎士。


音姫「そうしてくれると助かるよ。」


騎士「2人は何をするんだ?」


まゆき「あたし達は校内の見回りよ。いつ、杉並率いる非公式新聞部が動くかわからないからね。」


まゆきはどこか楽しそうな感じだった。


音姫「それじゃ私達は行くから。これが各クラスの書類だよ。」


騎士「あぁ。見回り頑張れよ。」


音姫「うん。兄くんもね。」


音姫は笑顔を見せ、まゆきと一緒に生徒会室を出て行った。


帝「普通、逆じゃないか?」


騎士「俺達が逃げ出さないようにしたんだろ。」


帝「なるほど。俺様が見回りだったら確実にナンパに切り替わってるからな。」


騎士「そういう事だ。ほらとっとと仕事するぞ。」


帝「はいはい。」


納得する帝に少し呆れながら仕事を始める騎士だった。







騎士「ふぅ、完了っと。」


帝「あ〜〜終わった終わった!」


開始から30分くらい経って2人は作業を終わらせていた。


帝「毎回思うんだけどさ。」


騎士「何がだ?」


帝「この学園の生徒って無茶するの大好きだよね。自転車部だったり化学部だったり。まぁ1番は非公式新聞部なんだけどね。」


帝は笑いながら問題のある企画書を見ている。


騎士「仕方ないだろ。この学園にいるほとんどがお祭り好きなんだ。」


帝「まぁそうなんだけどね。」


騎士「非公式新聞部は杉並の企画だろうな。企画内容はなかなか面白いぜ。」


帝「その分予算もすごいけどな。多分、音姫ちゃんとまゆきちゃんに見せたら通らないよ。」


騎士「だろうな。まぁ俺達が見たんだから、な。」


帝「杉並君もそれを予想してたんだろうな。」


2人は苦笑しながらお互いを見る。


騎士「っと、俺行く所あるから。帝、後任せた。」


帝「え!?ちょい待ち!どこ行くんだよ!?」


出て行こうとする騎士を必死に止める帝。


騎士「どこって……。由夢のクラスと『問題児』のクラスに行ってくるんだよ。出店の書類出してないのこいつらのクラスだけだからな。」


帝「『問題児』じゃなくて『ゴールデンエイジ』じゃないか♪」


騎士「どっちでもいいさ。とりあえず後は任せた。」


帝「俺様も連れてけ!ナンパしたい!!」


一緒に行こうとする帝に騎士は――


騎士「帝、『ハウス』!」


と言い、言われた帝というと――


帝「ワン!!」


指定席におとなしく座った。


騎士「いい子だ。おとなしく後片付けしてろよ。」


騎士は笑いながらさって行った。


帝「……はっ!!俺様は犬じゃない〜〜!!!」


言われた通りに片付けをしていたが途中で犬扱いされた事に気づいて叫ぶ帝だった。




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