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wizard☆

「あっ!!名無しだー。お前まだここいたの?」
「何でいるんだよ。ここは俺達の場所だよ」

……また来やがった
俺がいなくなってから、ここはこいつらの場所になったんだ
「……何しに来たんだよ」
「またお前と遊んでやろうと思ってわざわざ来てやったんだよ!!感謝しろよ、名無し君」
うざったい
名前がないやつの気持ちなんかこいつらには一生分からないよ



「…誰?ユウラ」
ルナの言葉でハッとした
……今の俺には名前がある
「お前ら、俺はユウラだ。ユウラって名前があるんだよ」
「……ユウラ?ダッセェ!!」
そういってそいつらは笑った





俺がまだルナに出会う前
俺はこいつらにいじめられてた
名前が無いことをいいことに名無しと呼び、罵声と暴力を浴びせられた
俺には力がなかった
言い返す事もできなかった
今の言葉にも涙が出そうだ
やっと名前をもらえたのに……








私は隣で涙をこらえるユウラを見てた
正直頭にきてた
キレかかってて、あと1回何か言ったら手が出そうだ


「ユウラって誰がつけたんだよ!!?」
そう言った男の子が私を見て
「まさか……!!」
「その隣の女かぁ!!?」
「アハハハハ!!ダッサーイ!!なんつー名前つけてんの?」
1人の女の子が高笑いしてる
「そいつに名前なんかいらねーよ」


……私の中の何かが崩れた
「……おい、お前今なんつった?もっかい言ってみろよ」
「……はぁ!?何この女!!」
「もっかい言ってみろって?いいよ、そいつに名前なんかいら……」

最後まで言い終わらないうちに私はそいつを殴った

思いっきり


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