[通常モード] [URL送信]
ゴロツキ協会規約
『でさ、メアエリスが真っ赤になっちゃってさ。』

「仲良しだね〜。若いって素晴らしいw」

『シアさん…じじ臭いし。』

「せっかくステルメークに帰って来てるのに〜。ニチカに会いに行くのや〜めた。」

『え…?来てるんですか?!俺迎えに行きます!待ち合わせ、公園にしましょう。それじゃあっ。』

プツンと切られた。
可愛いなぁと機械に向かって一人笑うシア、周囲から少し退かれる。
今日は少し肌寒い。
早めに探そうと思うが、ステルメークには公園がたくさんある。
どの公園だろうか。
普通だったら通信機を使うけど、シアは大の推理好き。
ニチカの性格、マンションの位置、色々考えた。
結果、今居るここが待ち合わせ場所になる。

「遅いな〜…間違えたかな〜………。」

ベンチを占領して待っていると、向こうから悲鳴が聞こえて、背中の銃を構えて向かった。
女性が、スラム街の住民と思われるゴロツキに鋭利物を向けられている。
丁度女性がこちら側に居てよかった。
震える彼女の肩を抱く。

「もう大丈夫だよ。」

「カッコ付けやがって!」

まず一発目はナイフを撃ち落とした。
二発目に足元ギリギリを威嚇射撃、三発目で決めようと思う。

「さ〜どうする?逃げたい?」

「お、お…覚えてやがれ!」

「……ゴロツキの捨てゼリフって決まってんのかな〜。」

「有り難うございました/////どうお詫びしていいか…。」

「その笑顔で十分ですよ〜w今日は早く家に帰った方がいい。」

「はい、有り難うございました!」

女性が走って行く先に、ニチカが立っていた。
きっと見ていたのだろう。
女の表情と笑顔なくすれ違い、シアに小さく手を振った。

「…お久しぶりですw」

「やあwそんな格好で寒くないかい?」

赤くなった太股は誰が見ても寒そう。
シアが上着を脱いで掛けようとすると、ニチカは遠慮した。

「他人の香水臭い上着はいらないし。」

「え〜?………別に匂いはしないよ〜?」

「問題はそこじゃないっての。…行きましょう?」

すたすたと歩いて行く後を追う。
無言は辛いものがあった。
シアはさりげなく、上着を掛ける。

「掛けて貰わなきゃ俺の気が済まなくてね〜。」

「…そ、……そんなに?じゃあ我慢して着てようかな。」

(嬉しいクセに…可愛いな〜w)

「何笑ってんのさ。」

「別に〜wちょっと寄り道してこ〜。」

商店街の方向に歩く。
今度はニチカの前を歩いた。

【前n】/【章n】/【次n】

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!