スタークエイク ついに来てしまった。 スタークエイク。 キラキラと輝く土。 古くに堕ちた流れ星の成分が酸化して、土壌に混ざったらしいが定かではない。 今でこんなに綺麗なら、夜はどれだけ輝くのだろうか。 「ニチカ?…ニチカじゃないか!今までどこに行ってたんだい?みんな心配したんだよ?おーい、ニチカが帰って来たぞ!」 (うわっ………最悪。) ニチカは走り去った。 一行は不思議に思いつつも、あえて追い掛けない。 それより先にやる事があるから。 早速聞き込みをしようとしたら、女の子が恐る恐る近付いてきた。 「あのー…。」 「ん〜?」 「初めまして、私はルルといいます…ニチカの事、詳しくお話を聞きたいんですけど。」 「本人に聞いた方が早いんじゃなぁい?それよりぃ、ここに大怪我した男の子、来てないかしら?」 「……カンパニーでそんな話を聞いたような…。定かじゃありませんけど。」 「カンパニーってぇ?」 ルルは海側を指指した。 あの大きな建物がカンパニーらしい。 手当たり次第の情報綱を聞いて回るのが一番だ。 「あ、ちょっと。ニチカの事……。」 「今はそれどころじゃないんだ〜。後にしてもらえるかい?」 「私、花屋で働いてます!公園の!」 「用事が終わったら行くね〜w」 大きな声で目が覚めたメアエリスは、アサトの背中でもう一眠りしようとしたけど、大事な事に気付く。 下ろしてもらった。 「………カノン。」 ひとりでカンパニーの方向に走る。 急いで後を追い掛けた。 建物の外・中には箱ばかり。 この箱をコンテナと呼ぶ。 「すげー…。船もいっぱいあんじゃねーか。市場みてーw」 「これがスタークエイクの貿易拠点なのねぇ。」 しみじみと社会科見学していた彼らは、いかにも怒られてます的な声を聞いて目的を思い出す。 何事かと見ると、メアエリスが男性に叱られていた。 手に持っているのは食べかけの薄い桃色の果実。 「ここは市場と違うんだ。」 「…ごめんなさい。」 「すみませ〜ん。うちの子が迷惑かけました〜w」 「「うちの子?!」」 明らかに果実よりも高い金額をチラつかせて男を惑わせた。 ついでにシアは重傷者の情報を聞く。 「今もあまり良くない状態で…ニチカの…街の入り口にある宿屋で医者に見てもらってるよ。」 「ど〜もwメアエリス、カノンは宿屋だって。」 一行は逆戻りし、入り口の宿屋を探した。 【前n】/【章n】/【次n】 |