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決意のエレクトリック
決められた一日は狂いなくサイクルが過ぎる。
普通のヒトは刺激が恋しくなるが、箱入りのミチルには極稀にその感情が現れたりした。
決して口には出さないけれど。

「クレフィス様、情報屋を名乗る者がお会いしたいと。客室に通しています。」

「お客様……わかりました。」

そんなに遠くはない客室へ行くと、女の子が鏡を見てまつげを弄っていた。
こちらに気付いてすぐ鏡をバックにしまう。

「うわーw貴女がクレフィス?!噂とか想像してたのよりずぅーっと可愛いw」

「あ…ぇ……情報屋さんが僕に何か…?」

「アタシの名前はタレイア。率直に言うとね、クレフィスちゃんが持ってるピック…アタシに譲って?ってか返して?」

「ピック?」

「そー。三角形の、持ってるんでしょ?w」

「あ、これ……でもこれは持ち主がなくして困ってるんです。」

「そんなこと言わないでぇw」

タレイアは腰に備えたバトンを手に取り、クルクルと回した。
バトンの先が光だしたのを見て怖くなって一歩退く。

「痛いの嫌だよねぇ?だったら…

ドアの向こうから声が聞こえた。
バンッと開く。
そしてドアが開きミチルは力強く引っ張られて見ず知らずの彼の胸に触れた瞬間、ピックが不思議な力に埋もれた。

「!…何故、だ?」

「…ぇ?」

「いや…それより、またアンタか。」

「…そんなに見つめないでよぉw………そうだ!アタシ待ち合わせしてるんだった!バイバイ!!」

逃げ足の速い女の子だ。
そんなことより話を戻して、さっきの力はなんだったのだろう。
ピックが見せた幻影はこの男、羅生刹カノンの情報。
上手く言えないが細胞単位…それ以上に細かい。

「あう……あ、あの……離して…下しゃい。」

「あ、あぁ。突然押しかけて申し訳ない。」

「大丈夫です…。この三角はお返しします。それで、あの…明日、詳しくお話を…/////」

「…?構わない。」

今日はもう時間がないから。
彼等は客間に案内され、ミチルは玉座の間へ連れていかれる。
待つはグランゲールを統べる王。
ボレアス王は手招きをした。

「な…なんでしょうか……お父様。」

「うむ。最近の蛮行、らしくないな。まさかとは思うが良からぬ事でも考えているんじゃないか?ん?」

「…良からぬコトとは何ですか?」

「フン、まぁ良い。綺麗だ、我が息子よ。いつまでも綺麗なままでいておくれ。」

「はい…お父様。」



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あきゅろす。
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