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ぐだぐだリハーサル
アレス、ステルメーク入り。
陛下に挨拶をした彼は特設ステージにリハーサルをしにきた。
関係者が集まり、その中にはファノルアカシックも居る。

「よろしクーwカノン王子様w」

「……譜面よこせ。………本番一発勝負だ。」

「エー?もっと仲良くしよーゼ?」

「寄るな。」

譜面をスタッフから貰うと、マルシャの手を取り出ていく。
無意識にどこまでも歩くカノン。
目が怖い。

「カノンー、痛いですー。」

「……。」

「カーノーン!」

「何?」

「痛い!」

「あ、悪い。」

「どこ行くの?」

「………どこ…。海にでも行くか?」

「いくーw」

街を出た場所にある海に向かった。
疲れるくらい歩いたが、壮大な海を目の前にしたら全てが喜びへと変わる。
風が気持ちいい。
向こうの島に見えるのは日ノ本だろうか。
砂浜に座ると、さっき貰った譜面に一通り目を通し、背負っていたギターケースから愛用ギターを取り出した。
そして、ゆっくり奏でるメロディ。

「らーらー♪」

「……w」

何故かリズムを理解しているマルシャに合わせて弾く。
久しぶりに特技で大好きなギターをノリノリで楽しく演奏しているカノンを見て、こっちも気持ちがよかった。
踊りたくなる。

「楽しいねー♪」

「あぁ。…この歌、知ってるのか?」

「知らない。でも、カノンが音を出してるから歌えるの。……っ。」

「マルシャ?!」

張り切りすぎて目眩を起こし、胸を強く押さえて量膝を付く。
だいじょぶと無理矢理な笑顔を見せて立ち上がった。
カノンに支えられてファノルアカシックのホームに帰ると、ソファーに寝かされて海璽に看病される。
後にマルシャは体力が極限に消耗して家から出られない身体になったが、楽しい祭りの初日が訪れてしまった。

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