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不良クラス
結局紅い子の目的はわからない。
シアは骨折で即病院へ行き治療を終えて自宅治療、ニチカは起きて放心状態のままだった。
マルシャは疲労が溜まった顔をしている。
残り三人が学園の特別クラスに登校した。
乱雑に置かれた机と椅子。
適当に座った。

「なんじゃこりゃ…。つーかよぉ、どいつもこいつも何があったんだー?」

「わからない。マルシャもニチカも話そうとしないからな。」

「ねぇ、カノンちゃん見たの…紅い髪の子なのよねぇ?ワタシ…昔どこかで…。」

「昔って、オバサンみてー。あのマルシャまで気に留めてるっつー事は相当だよな。」

生徒達が次々と登校する。
このクラス、何やら不良みたいな奴ばかりが集まっているらしい。
教官が困り果てるくらいに。
容姿、態度は悪いが、実力はそれなりな連中の集まりだ。

「チョイヤバくね?!殿下いんじゃん!」

「マジヤベーwマジかっけーし。マジパネぇw」

「あんた達、何騒いでるの?」

アッシュ掛かったベージュ系の髪色の女の子が教室に入って来ると、周りは少し静かになった。
ロングヘアーのはねっ毛が可愛らしいが、ツンとした素っ気ない態度。
そしてこの子はカノン達の知り合いでもある。


「おーい。寝るなら机にしとけー。…つーかよー、こういうのは良くねーぜ?」

「何よ猿人。優等生気取り?」

「エルザも変わったなー。昔は可愛かったのによ。テメーこそ、ヤンキー気取り?」

「…もうやめろ。構う時間が惜しい。マルシャ、眠いなら家で寝てろ。」

「だいじょぶー…。」

特別クラス。
卑劣な生徒が集まっている。
それなりに力を持っていることが厄介だ。
先行き不安を感じる。

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