[通常モード] [URL送信]
入り混じる
目を開けた。
月明かりの闇の中。
起き上がってぽけーっとしていると、緑色の髪をした子がドアを開けてこちらに近付いた。

「あ、起きた?」

「…う……?」

「声戻ったの?!よかったじゃんかw………マルシャ?」

『星屑の運命。光は小さくて……それでも…。』

「え?な、何言ってんのさ?w」

図星のニチカは異常なマルシャの様子をみんなに知らせた。
背の高い男が3人と、女の子が緑色の髪の子と一緒にやってくる。
知っている気がした。
でも名前も何もかもわかない。

「寝ぼけてる訳じゃないんだよね〜?」

「ないと思う。…だって!」

「どうしたー?何でニチカキレてんだ?」

突然、マルシャが何かに反応して立ち上がって、タレイアの周りを嗅ぎ回った。
うずうずしている。
ガバッと正面から抱き付いた。
控えめ気味な乳に顔が挟まる。

「きゃあっ!あっははwくすぐったいってばぁw」

「…。」

「はひゃw…え?あぁんwこれが欲しいのねん?」

「うー。」

付けていた鈴のチョーカーを貰うと、動物らしくくわえる。
お礼を言うのだと思ったが、真顔でマルシャは小さく呟いた。

『女神エイレネ。キミは何の為に生きるのか。』

「……その言葉ぁ、そのまま返すわよぉ?マルシャさん。」

首輪として付けてあげた。
動く度にリンリン鳴る。
マルシャはまた鼻を鳴らし始めた。
くるっと振り向いて、カノンの手首を掴む。
香水の匂いに惑う意識の薄いマルシャ。
まるで愛の営みを求めるかの様に指先を舐めた。

「………何の真似だ。」

「ぁ。」

「なぁんかワンちゃんみたぁいw」

「犬っつーか猫っつーか…カノンの代わりに面倒見てやってもいいぜvV」

「失せろ。」

「俺ステルメークに行こうかな〜って思ってるんだ〜。一緒に連れて行くよ〜?」

「え?何でさ?」

「資料借りてこようと思って〜。」

当然連れて行くなら自分もとカノンは言った。
しかし呆気なく断られてしまう。
シアは既に身仕度を終えていて、すぐ連れて行った。
ボケなのかおふざけなのかはわからないが、チョーカーに紐をつけて引っ張る。

「何で行ったら駄目なのさ?」

「ん〜…何でもw大丈夫大丈夫〜。帰ったらイかせてあげるからね〜。なんて〜w/////」

「はぁ?!ば、馬鹿じゃないの?!さっさと行けー!口だけ男ー!/////」

「はいは〜い、行ってきま〜す。カノンをよろしくね〜。」


【前n】/【章n】/【次n】

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!