体脂肪率 「3時間。」 「かしこまりました。オプションはいかがですか?只今こちら、半額になっております。」 「おぷそんっ。」 「いらない。」 「では、ごゆっくり。」 鍵の番号と同じ部屋へ。 安そうな部屋にはソファーにテレビ、ダブルベットとシャワー室。 衛生的には問題ないなと認識して、カノンは早速ベットに倒れた。 「マルシャはどうすればいい?」 「……テキトー。」 「はぁーい。」 言われた通り、テキトーにウロウロする。 シャワーの放水を被って驚き、濡れた服を脱いで戻って、備え付けのボックスティッシュを意味もなく空にしてみた後、可愛い小箱を開けて中のものを取り出した。 薄っぺらい銀の小さな袋にはリングの形。 ピリッと破るとヌルッとしたものが入っていた。 「ひあっ!」 「…何。何だこのティッシュは…。大人しく……あぁ…もう面倒だ。ここ座って俺の枕になれ。」 膝枕。 丁度いい柔らかさだった。 マルシャはまじまじとカノンの顔を見る。 皮膚を貫通して脳に視線が感じられた。 「カノン…。」 「……ん?」 「カノンの顔、綺麗です。」 「………どうも。」 頼むから寝かせてくれ。 そう心から思っていた矢先だった。 携帯電話がしつこく鳴りだす。 切れたと思えばまた鳴り、切れたと思えばまた鳴り。 「うるさいです…。」 「…オマエ出ろ。カノンはって聞かれたら、どこかに行ったって言え。」 「はぁい。…誰ですー?」 『カノン殿下のお仕置き係ですが、殿下はいらっしゃいますか?』 「どこか行ったです。」 『大体でいいので、場所はわかりませんか?』 「えっと…マルシャわかんない。…ねーカノン。大体どこです?」 「…。」 『あ、マルシャさんwカノン殿下に代わって下さい。』 「はぁーい。カノン代わって下さいってw…ひうっ!いらいれすー!」 ぎゅーっとマルシャの頬を抓る。 電話に出させた意味ない。 非常に面倒なことになった。 アルカディルからの電話だ。 「…代わった。」 『嘘を付くなんて、いけない子ですねぇwお仕置きに行きたいんですが生憎忙しくて。』 「…。」 『今安堵しましたね?ご安心下さい。そちらに代わりの者が参ります。社会勉強を頑張って、立派な王子におなりくださいw』 「は?おい!…切りやがった。」 「ふにぃー…。」 「オマエのせいだぞ、コラ。」 「いらいよーっ。ふえ〜んっ。」 電波を探知してやってきたヒトが来た。 【前n】/【章n】/【次n】 |