コンニチハ……コンニチワ… ドアを開けるととんでもない光が刺した。 やがて周囲は正常化する。 「何があった。」 「プログラムをインストールした直後、突然膨大なデータが強制的に書き込まれました。が、人体や記憶にはなにも影響がないようですな。目を覚ませば、悩機移植(ブレイントランスポート)は成功です。」 悩機移植(ブレイントランスポート)は終了した。 武器を手に取ったアサトだったが、カランッと落とす。 無事にメアエリスは死んだ。 「メアエリスは無能な自分を嘆いていた。だがマルシャ≠ノなった事で全て解決する。こいつは俺に感謝して、きっと笑ってくれるはずだ。」 「……テメー、そんなことの為にメアエリスを…。反則じゃねーか!」 「反則の何が悪い。」 何を話しても無駄だ。 一人じゃどうにも出来ないことを知っている。 今は目を瞑って退散した。 「悩に正常な反応が見られます。」 「目が開きました!」 遠くを見つめる視線。 メアエリス改めマルシャは目覚めた。 「カノン様、悩機移植(ブレイントランスポート)は大成功です。」 拍手が沸き上がる。 マルシャは最初に目が合った博士に問う。 「………………ここは?」 「研究室だよ。マルシャ君、気分はどうかね?」 「キブンって…何?」 「眠いとか、痛いとか…わかるかな?」 「……キブン知らない。ここは嫌。別の場所に行きたいの。」 「別の場所とは?」 「……ら、らしょう…ラショウセツ…羅生刹カノン知ってるよ。」 「おめでとうございます、カノン様。記憶も無事に……カノン様?」 そこに在った姿はいつの間にか消えていた。 【次n】 |