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☆ホールで喰う気かっ!
何度見ても忙しない場所。
乗り物が列を成して走ったり、綺麗な物が並んだり、美味しそうな匂いがしたりと飽きる要素がなかった。
ミチルはそこに迷い込む。
さっきの出来事なんて忘れて歩いた。
甘い香りに気付いて横を見ると【けぇき】という文字が掛かれてあった。
これはあのけぇきだと確信してショーウインドーを眺める。

「ぅ…?うぇ…でぃ…ん…ぐ…けぇき?…大きい。」

「国にフィンアンセでも残して来たのか?ミチルちゃんw」

「ひ…ぁ…!」

ウインドーに写ったアサトの姿を見て固まった。
一度襲い掛かってきた相手に背中をとられている訳だから動くことなんて出来ない。

「そんな脅えんなってwカノンが探してる。」

「…。」

「帰ろうぜ?」

「………はい。」

ほんの僅かな逃走だった。
城に帰ると門にカノンが腕組をして立っている。
こちらに気付いて走ってきた。

「黙って城を出るな。勝手に離れられると困る。」

「……は、はい。」

ボロボロと涙が溢れた。
ボロボロボロボロ…止まらない。

「あーあ。泣かした。」

「…………………………。」

「何があったかわかんねぇけど、俺は行くからな。仲良くしろよ!」
とりあえずカノンの部屋に戻った。
びくびくしながら第一声を待つ。

「勝手な真似は困る。」

「…はい。」

「………マルシャ。」

「は…はい…!」

名前を呼ばれて背筋が伸びる。
カノンは照れ臭そうにしていた。
一呼吸、二呼吸置いて落ち着いた表情で目と目を合わせる。

「……俺は、ありの儘のマルシャが見たいんだ。…甘えてみろ。オマエに窮屈な思いはさせたくない。」

「でも……僕は…カノン様の付き人です。」

「……せめて、二人の時。駄目か?」

「…………………………なっても…いいですか?」

「あぁ。」

「…w」

初めて見せた笑顔は天使のようで、こちらまで笑顔になれた。
二人だけのというのが嬉しい。
カノンはミチルの頭を撫でた。
ミチルはカノンの服を掴んだ。
距離が近過ぎる。
涙後の額にキスをした。

「…カノン様?」

「カノンでいい。」

「……………カノン…/////…アナタのピックを拾えてよかったです。」

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あきゅろす。
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